とろろ昆布のフコキサンチンのスゴい力
とろろ昆布は通常の昆布よりも健康効果が高い
昆布締めのヒラメにとろろ昆布という和の要素でのカルパッチョ。
昆布のダブル使いに驚きましたが、柔らかい塩味とグルタミン酸による旨味のバランスが絶妙。
とろろ昆布は削る前にお酢に漬けて柔らかくするものなので仄かな酸味が感じられ、少量のマスタードドレッシングと相まってお魚の風味を上品に引き出していました。
とろろ昆布は通常の昆布よりも健康効果が高いと言われますが、それは形状のおかげ。
0.01mm~0.02mm と極薄で細胞が小さいので、さまざまな栄養素が腸内で吸収されやすいのです。
中でも大活躍なのが、水溶性食物繊維の「フコイダン」
いわゆるネバネバの元となる成分。
腸内環境を整えて免疫力をアップしたり、コレステロールや中性脂肪を蓄積しにくくする作用があるほか、お腹の中で吸着性を持つので、一緒に食べたものの脂質や糖質を吸着して腸内を移動し、体の外に連れ出してくれるという頼もしい存在。
ダイエットのときは「フコキサンチン」に注目
また、とろろ昆布の色素成分である「フコキサンチン」も、ダイエットの注目成分。
なぜならフコキサンチンには
・内臓脂肪をエネルギーに変えて燃焼する
・脂肪の燃焼を促すたんぱく質を活性化する
という二つの「脂肪燃焼作用」があるからです!
つまり高タンパクである白身のお魚にとろろ昆布というのは、風味の点だけでなくダイエット的にも非常に理にかなった食べ方だったというわけ。
ちなみにフコキサンチンは、コラーゲンにダメージを与える活性酸素などを無力化する働きがあるとも言われているので、お肌のハリアップにも期待ができます。
グルタミン酸の旨み成分をうまく使えばダイエットにも減塩にも効果的。
とろろ昆布は、ご家庭でもサラダや和物などにどんどん活用させていただきたい食材のひとつです。
Restaurant TOYO Tokyo
東京都千代田区有楽町1丁目1−2 東京ミッドタウン日比谷3階 31300
世界的なデザイナー、高田賢三氏の専属料理人を経て、パリ6区にレストランを構える中山豊光シェフのお料理
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ