体の隅々まで栄養素が行き渡るシャブスキーを堪能する
魯山人風 後期のすき焼き
しゃぶしゃぶとすき焼きの良い所取りしたシャブスキー。
漫画の”美味しんぼ”で披露された究極の食べ方を中目黒にある秘密基地で贅沢にも飛騨牛で再現してもらいました。
美食家としても現代までその名を馳せる芸術家の魯山人。
魯山人風のすき焼きも有名ではありますが、実は魯山人風は前期と後期で作り方を変えていた!
前期は鉄鍋に直接お肉を焼き付けてゆく’関西風’のやり方。
後期は鍋で割下を温めたものに肉をくぐらせて色が変わったらいただく、言わばしゃぶしゃぶ風のすき焼き’シャブスキー’。
魯山人はお野菜を単体でしゃぶしゃぶして食していましたが、今回はお肉でたっぷりのお野菜をバラバラにならないように楊枝で止めるように少しアレンジ。
春菊やシイタケ、細ネギ、フグネギ、カイワレ、きのこやセロリと色んなお野菜で試してみるとそれぞれに風味が違うのがよくわかります。
季節ごとにどんな野菜を食べようかとアイディアがどんどん湧き出てきて楽しく美味しい時間。
このやり方だと、お肉と同量のお野菜をいただけるわけだから健康にも良いのが嬉しいところ。
すき焼きに潜む糖化ストレス
Dr.ピエールは前期の関西風と言われるすき焼きも大好きなんだけど、問題がひとつ。
それは糖化ストレスが高いこと。
糖化ストレス(AGEs)は酸化ストレスと共に老化の二大要因と考えられている物質。
AGEsは身体の焦げにつながり、体内で蓄積されることで皮膚、脳、関節や血管など全身の老化を引き起こすから気をつけておかなくてはならないのです。
残念ながらDr.ピエールは若い時??の不摂生がたたってAGEsが少し高め。
だから砂糖たっぷりでこんがりと焼けたお肉はAGEsがたくさん作られるから気を付けなくてはならないのだ。
きっと魯山人さんもお年を召して健康に目覚めたのかなと思いながら頂くシャブスキーは最高ですよ!
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ