塩分摂りすぎな人には「セロリ」 せろり

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セロリは独特の苦みや香りで好き嫌いが分かれる野菜ですが、健康によい栄養が多く含まれています。

セロリの旬は地域によって異なります。夏から秋は長野産、冬から春は静岡産が多いですが、一年中流通しているため実質旬はないといえるでしょう。
基本的には涼しい気候を好む植物です。

栄養素

セロリは栄養素が豊富です。特に、身体に必要なビタミン類がバランスよく含まれています。例えば、胃酸の分泌を抑えたり胃の粘膜を保護する働きをするビタミンU、乳酸を分解して疲れを回復させる効果があるビタミンB1、しみやそばかすを予防するビタミンC、活性酸を抑制する効果があるビタミンE、出血時に止血する働きを活性させるビタミンKなどです。

また、体内の余分な塩分を排出してむくみや高血圧を予防してくれるカリウムもきゅうりやすいかの倍以上含まれています。

そして、葉の部分にはβカロテンとピラジンが含まれています。βカロテンは、抗酸化作用で活性酸素の働きを抑え、生活習慣病の予防、視力低下防止、眼精疲労などに効果があります。ピラジンには、血液をサラサラにする効果があり、コレステロール低下や動脈硬化予防に役立ちます。

セロリの主な栄養成分(可食部100gあたり 1本100g)

カリウム・・・410mg
β-カロテン・・・44μg
食物繊維・・・1.5g
ビタミンC・・・7mg
ビタミンK・・・10 μg

効能・効果

高血圧予防:カリウムが体内の余分な塩分を排出し、むくみを予防して血圧を安定させる。

胃もたれ予防:ビタミンUが胃酸の分泌を抑え、胃の粘膜を修復して胃もたれを予防する。

動脈硬化予防:葉に含まれるピラジンが血液をサラサラにして血流を改善する。

リラックス効果:アピインやセネリンなどの香り成分が精神を落ち着かせ気持ちを鎮める。

東洋医学的側面

・寒熱:涼(穏やかに体の熱を冷ます)・平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:降(気を降ろす)
・臓腑:肝、脾、肺、胃
・五味:微苦(やや気を降ろす、固める作用)・甘(補い滋養する作用)・微渋
・毒性:なし

血圧を下げる
胃腸の調子を整える
ストレスが原因で起こる様々な不快症状を和らげる

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

葉と茎に分け、それぞれ新聞紙で包んでビニール袋に入れてから冷蔵庫で保存します。茎は立てておくとよいです。葉は刻んでから冷凍すると長く保存できます。

セロリの栄養素は加熱に強く、炒めたり揚げたりしても栄養素はあまり失われません。ですから、そのまま食べてもよいですし、炒め物にしてもよいでしょう。また、セロリは、茎の部分だけでなく葉にも栄養が多いので捨てずに食べます。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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