生胡椒と砂肝の組み合わせがお腹を引き締めるのに最適な理由
最近日本でも見かけることが多くなった生胡椒。
辛い料理の本場であるタイでも唐辛子が入って来るずっと前から調味料として使われてきたという長い歴史を持ちます。
カンポット産の生胡椒を販売するNMT Japan様より、生胡椒の使い方がよくわからないという方のためにレシピ紹介のご依頼をいただきましたので、古代のタイ料理をイメージした一品を作ってみました。
Dr.ピエールの生胡椒と砂肝炒め
1.生胡椒とパクチーの根っこを軽く潰して、ニンニク、生姜、アンチョビとともにオリーブオイルでゆっくりと加熱して香りと辛味を引き出します。
2.このオイルに砂肝と白アスパラガスを時間差で入れ片面に火が通ったところで、贅沢に日本最高峰の白ワイン、ファンキーシャトーを入れたら蓋をして蒸し焼きにします。
3.白ワインの香りがついたらタイの醤油、オイスターソースを入れてかき混ぜるように和えます。
4.最後にお塩、生胡椒をトッピングしてお皿に盛り付けます。
この生胡椒は塩漬けにされているので、辛味だけが浮くことなく食材ととてもよく絡んでくれました。
栄養素で組み合わせる究極のダイエットメニュー
このお料理のポイントはズバリ代謝アップにあります。
胡椒に含まれる辛み成分の「ピペリン」には抗酸化作用や血行促進効果のほか、アドレナリンの分泌を促してエネルギー代謝を活性化させる働きがあるのです。
つまり脂肪燃焼効果アップに役立つということ。
胡椒は少量のタンパク質と炭水化物のほか、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラル分を豊富に含む食材です。
ピリッとした辛みの主成分ピペリンは、保存技術が乏しかった古代に大変珍重され金と同じ重さで取り引きされていたと言われます。
血管を広げて血流を活発にするので冷え予防効果や食欲増進効果、からだの隅々にまで栄養を届ける効果なども期待されます。
東洋医学的には、
・寒熱:熱(体を温める)
・昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)、散(気を体の外へ出す作用)
・臓腑:胃、大腸
・五味:辛(発散、気を巡らせる作用)
・毒性:なし
痰の除去
解毒
風邪の症状緩和
冷えからくる腹痛の改善
疲労回復
食欲増進
さらに砂肝は低脂質、高タンパク質、なんとササミよりも低カロリーとまさしくダイエット向き。
糖質の代謝を促す亜鉛が多く含まれているので、ダイエット中だけどお米が食べたい!という方にも嬉しい食材です。
今が旬の白アスパラガスに含まれる「アスパラギン酸」は、内臓機能や代謝の低下を引き起こすアンモニアを排出してくれるので、これまた代謝アップに効果的。
さらに体内の水分バランスを整える作用もあるので、むくみ解消も期待できます。
さらに白アスパラの特徴として、コレステロール値を下げて肥満を予防する「サポニン」という成分が緑のアスパラガスよりも多く含まれていることもポイントですよ。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ