ピースを祈ってピーチで夏の2品
平和のシンボル「桃」
終戦記念日は“ピースを祈ってピーチ“…。
といってもただの語呂合わせではなく、桃の発祥の土地である中国では平和のシンボルとされてきたから。
よく聞く「桃源郷」は中国の古い文学作品からで、「桃林に囲まれた平和な場所に、数百年前の戦争を避けて隠れ住み始めた人々がおり、そのまま何も知らずに住み続けている」というお話し。
ここから転じて、桃=戦乱やもめ事のない理想的な場所の象徴となったわけです。
桃はシルクロードを通って西洋にもたらされましたが、そちらでも桃の枝には邪気を退ける力があるといわれていたり、キリスト教においては救済を表す聖母マリアの表象物であったりと、やはり平和を表すには事欠かない果物です。
Dr.ピエールが平和を祈って作ったのが、桃を白ワインで煮てミキサーにかけ、アーモンドヨーグルトと混ぜた我ながら絶品スープ。
アーモンドヨーグルトは、アーモンドミルクを乳酸菌で発酵させたもの。
ビタミンEたっぷりで乳酸菌が腸内環境を整えるうえ、桃に含まれるペクチンが善玉菌を増やして腸の動きを活発にしてくれるので、便秘解消には最適なスープ。
アーモンドの香ばしさとトッピングに乗せた梅の酸味もアクセントになり、温かくても冷たくしても美味しい一品です。
ポイントは、イタリアのモスカート・ダスティという甘口の白ワインを使うこと。
モスカート種はマスカットの別名で、バラのような華やかな香りのワインになり、桃の香りと非常に良く合うのです。
さらに同じ材料で、桃とスパークリングワインを使うカクテル「ベリーニ」をアレンジした食前酒も。
モスカート・ダスティはカジュアルなお値段のものも沢山あるので、桃づくしのピースフルなおもてなしに是非、使ってみて下さい。
Dr.ピエールの桃とヨーグルトのスープ 医食同源レシピ
【材料】
アーモンドヨーグルト : 大さじ2〜3
(普通のヨーグルトでも)
松の実 : 小さじ1
梅フレーク:適量
黒胡椒:適量
オリーブオイル:適量
(A)
桃 : 大きめ1個
白ワイン(モスカート種): 200ml
ローズマリー : 1枝
【作り方】
① (A)の材料を鍋に入れて弱めの中火にかけ、15分ほど煮る。
② 粗熱が取れたらミキサーにかけ、再び鍋に戻す。
③ ヨーグルトを加えてサッと混ぜる程度に火を通す。
④ 松の実を入れた器に③のスープを注ぎ、オリーブオイルと梅フレーク、黒胡椒をトッピングする。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ