さつまいもと人参をモリモリ食べて気管支を強くする
ビタミンAと免疫力
βカロテンから体内で変換されたビタミンAは、のどや口腔の粘膜を強くする働きがあり、細菌やウイルスなどの侵入を防ぎます。
そのため風邪や口内炎の予防効果が期待できます。
また紫外線による皮膚へのダメージを減らしてくれることから、シミやシワを防ぐ働きもあるので、美肌効果も!
どちらのお野菜もカリウムが豊富なので、体内の余分な塩分をすっきりと排出してくれます。
これらの栄養素は皮の部分に多く含まれているので、農薬の影響の少ないものを選んで皮つきで調理するのが健康の観点からはお勧めです。
お魚はビタミンDが豊富なカジキを選びました。
カジキは低脂質、高タンパクですが、その風味は比較的淡泊。
そこでアクセントになる味付けがあるといいなと思いついたのが‘酒盗’。
カツオの内臓を塩漬けで熟成させたもので、300年前から食されていた保存食です。
カツオの内臓にはビタミンDが豊富なだけでなく、必須アミノ酸 9種類中8種を含む健康食品。
免疫力の向上や代謝の促進を助けてくれるのです。
‘酒を盗みたいほど箸が進む’と言われる酒盗ですが、お酒を飲まない方も是非活用してほしいですね。
今回はその酒盗をアンチョビの代わりにイタリアンのアレンジ。
βカロテンは生のままよりも油で調理した方が体内での吸収率が高まるので、にんにく、唐辛子とこれまたビタミンAを含むアボカドオイルでアーリオオーリオにしました。
アボカドオイルは火にかけても劣化しにくいし、オリーブオイルのように独特な香りがするわけではないので、繊細な炒め物の時にはピエールは好んで使っています!
カジキと小エビの感じがベネチアで食べた懐かしい思い出の料理に似ていて個人的にもおすすめの一品となりました!
さつまいもとカジキマグロの炒め物 医食同源レシピ
【材料】
カジキマグロ、小エビ、さつまいも、人参、にんにく、赤唐辛子、酒盗(細かく刻む)、油
【作り方】
① さつまいもは皮つきのまま厚めの輪切り、人参は薄く皮をむいて拍子切りにする。
② フライパンに油をしいてにんにくと唐辛子を弱火であたため、香りが出たら、さつまいも、人参、カジキ、小エビを並べ入れて蓋をする。
③ 中火で加熱を続け、食材に火が通ったら酒盗を加えて全体になじませる。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ