⑬ 肝臓がん 肝臓の病気は何が原因

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【Dr.大友とDr.菰池の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友  (渋谷セントラルクリニック総院長) 
イシペディアというこのサイトは医食同源、つまりお食事で病気を少しでも良くしようというコンセプトなので、どうしても食事のことを大事にしています。そこでご質問ですが、肝臓の病気そのものは何が一番の原因ですか。

Dr.菰池 (たまちホームクリニック院長)
肝臓の病気と言っても色々あります。
例えば肝硬変の原因だったり、肝臓がんの原因だったりというかなり悪い、大きな病気の原因としては日本ではC型肝炎です。
そしてその次はB型肝炎です。そういったウイルス感染症、肝炎ウイルスが原因
と言われています。

Dr.大友
そうしたウイルスは日本ではまだ増えているんですか?

Dr.菰池
B型肝炎やC型肝炎のお薬は一昔前までは注射で、しかも結構副作用が有ったお薬がメインでした。
今は飲み薬なので比較的気楽に気軽に治療ができる上に副作用が少なくなっています。また何か月も何年も飲むお薬ではなく、数か月で治療が終わる(完遂できる)という治療が主流になってきています。
そのためB型肝炎もC型肝炎も根治完治できる病気ですので、B型肝炎やC型肝炎の患者さんは減ってきています。

Dr.大友
それはすごく喜ばしいことですね。

Dr.菰池
すごくいいことですね。

Dr.大友
ウィルス性肝炎から慢性肝炎になって肝硬変になっていく、場合によっては肝臓がんになっていくっていうプロセスは今後減っていく?

Dr.菰池
恐らく少しづつ減ってくると思います。

Dr.大友
それはすごくいいことですね。
肝臓はどうしても替えの利かない臓器の割には沈黙の臓器などと言われていて目立たないっていうか、分かりにくい臓器だと思います。
肝臓って具体的にどんな働きをしてくれる臓器なんでしょうか。

Dr.菰池
肝臓は本当に沢山色んな働きが有ります。
仰った通り沈黙の臓器なので果たして自分の臓器が何をしているのか分からないことが多いと思うんですけども、特に我々が食べたもの食事の中の糖分とか脂肪分とかのエネルギーとなるものを分解して代謝するのが肝臓の働きですね。

Dr.大友
なるほど。

Dr.菰池
好きで毒物を食べる人はいないでしょうけども、我々が飲むお薬というのも本来は身体にとってはなくていいわけですからそういった毒物、不純物といったものを解毒する作用も肝臓が関与しています。
あと消化液、ビリルビンとか胆汁酸と言われる脂肪分を溶かす酵素をつくり出しているのが肝臓ですね。

Dr.大友
肝臓はそういう意味では糖質だったりタンパク質だったり脂質だったりの代謝にも働きかけているし、且つ脂質の代謝経路としての役割を果たしているという理解でよろしいでしょうか。

Dr.菰池
そうですね。

Dr.大友
肝臓の解毒の話は割と酒場では一番話題になり易い話だと思います。先ほどお薬を解毒する話が出ましたけど、アルコールやそれ以外の目に見えない色々な有害物質も肝臓で処理されているという理解でよろしいですか。

Dr.菰池

そうですね。お酒を飲まれる方もいるいかも知れませんけども、アルコールは人間にとっては毒なわけですよね。そのお酒、人間にとって毒の部分を分解するのが肝臓ですので仰る通りですね。

Dr.大友
大気汚染で話題のPM2.5とかはどうなんですか。

Dr.菰池
PM2.5。。。
体内に入るときに口から入ってどうやって肝臓まで到達するかという問題もありますけれども、PM2.5も微量ですけど多分肝臓の中に取り込まれて代謝されると思います。

Dr.大友
肝臓は知らないうちに縁の下の力持ちとして働いているということですよね。

Dr.菰池
そうですね。肝臓はすごく働き者ですし大事な臓器ですので労わってあげた方が良いということにはなりますね。

Dr.大友
そうですね。今は肝臓が本当に悪くなってしまったら移植以外に治療方法が無い訳ですよね。

Dr.菰池
仰る通りで日本では生体肝移植と言ってドナーの方もある程度限られた方しかドナーに成り得ません。海外に行くとね色々な移植の方法は有るのですが、国内では本当に悪くなってしまった肝臓の根治的な治療は生体肝移植しかありませんので、とにかく肝硬変とか肝臓がんまで至らないように日々の肝臓のケアをするということが非常に大事だと思います。

Dr.大友
勉強になりました。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

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