便秘やメタボに悩んだら「ひよこ豆」 ひよこまめ
小さな突起がひよこのくちばしのように見えるひよこ豆は、英語のチックピー(chickpea)やスペイン語のガルバンゾ―(garbanzo)という名前でも知られています。
ひよこ豆の旬は9月~11月です。
甘みがあってホクホクした食感のひよこ豆はカレーやスープなどの煮込み料理でよく食べられているほか、サラダなどにも使われています。
ひよこ豆の原産地はインドで、国内で出回っているのは、ほとんどがメキシコ、カナダ、アメリカなどで生産された大粒の品種です。
栄養素
核酸やタンパク質の生合成を促進させ、細胞の分裂や成熟に関与している葉酸が豊富に含まれています。また、ビタミンCはほとんど含まれていませんが、エネルギー生産に関与するビタミンB1、パントテン酸、アミノ酸代謝を助けるビタミンB6などのビタミン類が豊富です。
ひよこ豆には、カルシウム、マグネシウム、リンなどのミネラルが豊富に含まれています。
食物繊維の中でも水溶性の食物繊維が多く含まれているので、腸での糖やコレステロールの吸収を抑制してくれます。
ひよこ豆の主な栄養成分(可食部100gあたり)
・たんぱく質・・・20g
・炭水化物・・・61.5g
・マグネシウム・・・140mg
・鉄・・・2.6mg
・カリウム・・・1200mg
・葉酸・・・350μg
・ビタミンB6・・・0.64mg
・食物繊維・・・16.3g
・水溶性食物繊維・・・1.2g
効能・効果
神経管閉鎖障害のリスク軽減:ひよこ豆に豊富に含まれる葉酸は胎児の先天性異常である神経管閉鎖障害のリスクを軽減するため、妊婦が十分に摂取する必要がある成分です。
貧血予防:ひよこ豆は、鉄や赤血球の合成に必要な葉酸を豊富に含んでいます。
動脈硬化予防:ひよこ豆に含まれる葉酸には、動脈硬化のリスクファクターであるホモシステインを代謝する効果があります。
メタボリックシンドローム予防:ひよこ豆に含まれる食物繊維の働きにより、血中の中性脂肪や悪玉コレステロール(LDLコレステロ―ル)を減らしたり、血糖値の上昇を抑えたりするため、メタボリックシンドローム予防に効果があります。
骨を丈夫にする:ひよこ豆には、カルシウム、リン、マグネシウムなど骨の合成に関与するミネラルが豊富に含まれています。
便秘解消:ひよこ豆に含まれる食物繊維の働きにより、腸の環境が改善され、お通じを良くしてくれます。
高脂血症の改善:ひよこ豆に含まれるサポニンは脂質の代謝を活発にして血中のコレステロールや中性脂肪の濃度の上昇を抑えます。
東洋医学的側面
・寒熱: 平 (体を温めも冷やしもしない)
・臓腑:脾大腸
・五味: 甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒
便通を改善し便秘を解消します。内臓の働きを良くします。血液を養い貧血を防ぎます
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
ひよこ豆の選び方は、粒の大きさがそろっているもの、虫食いや傷がないものを選びましょう。ハリ、ツヤのあるものが美味しいとされています。
乾燥豆の場合は一晩水につけて戻し、重曹を加えてよく混ぜ、10分程おいてから茹でると、やわらかく煮えます。
茹でた豆は、保存袋などに入れ、小分けにして冷蔵庫で保存します。冷凍でも約1か月保存可能です。乾燥品は密閉容器に入れて冷暗所で保存します。
ひよこ豆の茹で汁は、豆の旨みが出ているのでスープのベースに使うと良いでしょう。
インドでは、水に浸けた豆を乾燥させてから割って皮をとる「ダル」という方法で、豆を煮えやすくするのが一般的です。