ビタミンの宝庫!「のり(海苔)」 のり
のりには、海の中の栄養成分が豊富で、特に日頃不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれています。
旬は冬の時期。毎年11月半ばから12月にかけて新のりが出はじめます。
海苔は11月~12月頃に初摘みされ、3月中旬頃まで収穫され、旬の時期は約3~4か月しかありません。
特に、一番最初に摘み採られた海苔は「新海苔」と呼ばれ、やわらかく、香り高い風味が特徴です。
昔は「乾海苔」が主流でしたが、現代では焼き上げた「焼海苔」が主流です。
栄養素
のりはビタミンの宝庫です。
ビタミンAをはじめ、ビタミンCの含有量はみかんの1.5倍。のりのビタミンCは熱に強いことが特徴です。
板のり1枚には葉酸が57マイクログラムが含まれ、一日に必要とされるビタミンB12の7割も摂取できます。これらビタミンB群は「造血ビタミン」とも呼ばれ、胎児の成長や、貧血や動脈硬化の予防にも有効です。
また、のりの約40パーセントはタンパク質で、必須アミノ酸をすべて含んだ良質なアミノ酸でできています。タンパク質は生きていくうえで重要な栄養素であり、体力、筋力、免疫力を向上させ、代謝活動を促進します。
食物繊維も非常に豊富で、のりの3分の1は食物繊維です。食物繊維には胃や腸の働きを整える効果のほか、発がん性物質を体外に排出する働きがあり、便秘解消やがん予防に役立ちます。
のりにはグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸が含まれます。これらのうまみ成分をすべて含んでいる天然食品はのりだけともいわれています。
のり(焼海苔)の主な栄養成分(可食部100gあたり 一枚約3g)
・食物繊維・・・36g
・葉酸・・・1900μg
・カリウム・・・2400mg
・ビタミンA・・・2300μg
・ビタミンC・・・210mg
・ビタミンB12・・・57.6μg
効能・効果
疲労回復:ビタミンB1、ビタミンB2が糖質を効率よくエネルギーい変え疲労回復に役立ちます。
便秘予防:柔軟な食物繊維が胃壁や腸壁を傷つけずに整腸作用を行い便通を改善します。
貧血予防:鉄分が酸素の運搬に重要な働きをして貧血予防に効果があります。
美肌効果:ビタミンCがメラニンの生成を抑えてシミを防ぎ、既にあるシミも薄くします。
東洋医学的側面
・寒熱:寒(体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)・降(気を降ろす)
・臓腑:肺
・五味:甘(補い滋養する作用)・鹹(軟化させる作用)
・毒性:なし
痰を取り除きます
熱を取り除き利尿作用によりむくみを解消します
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
のりは香りや食感が大事です。水分から守るには袋やプラスチック容器に入れて密封し、外からの湿気を遮断してから冷蔵庫に保存します。
湿気たのりを直接火で焙るとガスの中の水分やガスの香りが移りますので、水分を飛ばしたいときはフライパンを使うことをおすすめします。
また、佃煮やドレッシングにしたり、炒め物入れるのもお勧め。のりのヨウ素は油と一緒に調理することで吸収を高めることができます。