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究極のアンチエイジング野菜、ブロッコリースプラウト

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注目されている栄養成分「スルフォラファン」

    釣りラバーのドクターからマグロをいただいたので湯引きして、しょうゆと赤ワインで漬けマグロにしてシチリア風サラダを作ることに。

    お刺身を食べるときにはブロッコリースプラウトをお供にするのがDr.ピエール流。
    というのも、ブロッコリースプラウト食物繊維ビタミンC (オレンジの2倍) も豊富なだけでなく、スルフォラファンという究極のアンチエイジング物質を含むお野菜だから。

    スルフォラファンには
    1. 免疫力アップ
    2. 解毒機能&肝機能の改善
    の作用があります。

    1.スルフォラファンには免疫力アップに欠かせないNrf2(ナーフツー)を活性化する働きがあります。
    細胞がダメージを受けるとNrf2は遺伝子に働きかけて身体を守ってくれます。

    2.スルフォラファンには硫黄が含まれているので、水銀や鉛などの有害ミネラルをデトックスしてくれる働きがあります。
    マグロには水銀が多く含まれて入ることが知られていますが、この組み合わせなら安心なわけです。

    漬けマグロとデトックスの王様ブロッコリースプラウトのサラダ

    作り方は簡単!
    漬けマグロ、ブロッコリースプラウト、シソ、レーズン、松の実にベジチーズ(乳製品を使わないココナッツオイル由来)を和えて、赤ワインビネガーとお塩で味付けしてオリーブオイルたっぷりでサラダは完成。

    スルフォラファンとは

    スルフォラファンは、ブロッコリーに微量に含まれる植物由来のファイトケミカルのことです。
    アブラナ科の野菜特有の辛みやにおいのもととなる物質が、切る、噛む、消化吸収されることによってスルフォラファンへと変化します。
    スルフォラファンは、特にブロッコリースプラウトに多く含まれています。
    強い抗酸化作用があり、活性酸素の除去効果によって免疫力が高まるため、がんや様々な疾患への予防効果が期待されている成分です。また、肝臓内をデトックスしてくれるので、肝臓障害を予防する効果も期待できます。その他にも、エイジングケア、スギ花粉による花粉症対策、ピロリ菌除菌効果があると言われています。

    東洋医学的には
    ・ 寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
    ・ 昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
    ・ 臓腑:肺・脾・大腸
    ・ 五味:甘(補い滋養する作用)
    ・ 毒性:なし

    ブロッコリースプラウトなどのアブラナ科の野菜は、お食事の最初に食べると腸の粘膜の免疫力をあげてくれます。

    スルフォラファンには肝臓機能を高める機能もありますが、さすがのDr.ピエールもこの日は飲みすぎないようにしました。

    ちなみにDr.ピエールのクリニックではNrf2はオゾン点滴で活性化させたり、有害金属のデトックスはキレーション点滴をしています。

     

    〔大友“ピエール” 博之〕

    日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

    ・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
    ・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
     渋谷セントラルクリニック代表
     一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

    ・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
    ・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
     シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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