脂質の分解を促す「わらび(蕨)」 わらび

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わらびは山菜の中でも特に人気が高く、全国に自生していて色々な料理に使われています。
わらびの旬は春から初夏です。

栄養素

わらびは低カロリーで脂質も少なく健康的な野菜です。

わらびには葉酸とビタミンB2が多く含まれており、ビタミンEやカリウム、食物繊維なども含まれています。
ビタミンB2は体内で炭水化物、脂質、たんぱく質の三大栄養素の代謝を促進します。
特に脂質の分解を促進するためダイエットに効果的で、かつ過酸化脂質を除去することで生活習慣病を改善する作用があります。

ビタミンEには強い抗酸化作用があり、体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあるため老化やガンの防止に効果的です。
さらに、血中の悪玉コレステロールを減らし、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを下げます。

葉酸は母乳を出やすくしたり、造血のビタミンと呼ばれているほか、胎児の先天性異常のリスクを減らすなど妊娠中や授乳中の女性に欠かせない栄養です。

わらびの主な栄養成分(可食部100gあたり)

葉酸・・・33μg
食物繊維・・・3.0g
カロテン・・・160 μg
ビタミンE・・・1.5mg
ビタミンB2・・・0.05mg

効能・効果

便秘解消・・・不溶性食物繊維が便の蠕動運動を促進し便秘を解消する

老化防止・・・ビタミンEの抗酸化作用とβカロテンによる活性酸素抑制作用で肌の老化を防止する

動脈硬化予防・・・ビタミンEが悪玉コレステロールを減らし心筋梗塞や動脈硬化を防止する

血行促進・・・ビタミンEが末梢血管を開き全身の血行を促進する

東洋医学的側面

・寒熱:寒(体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:
・臓腑:腎・膀胱
・五味:甘(補い滋養する作用)

むくみ・渋り腹
出血性の下痢や血便

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

わらびはアクが強く鮮度が落ちやすいので生のまま保存するのは避けます。
アク抜きをしたら水に浸したまま冷蔵庫に保存し、23日以内に使い切ります。干物または塩漬けにすると長期保存できます。

わらびの栄養素はアク抜きをするとかなり減少してしまいますが、アク抜きをしないで食べると中毒症状を起こす可能性があります。
そのため、わらびの栄養を余すことなく摂取するには乾燥わらびがおすすめです。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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