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小さくてもキャベツに負けない「芽キャベツ」 めきゃべつ

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昔に比べるとよく目にするようになった芽キャベツ。形がコロコロしていてユニークです。
芽キャベツは高温と多湿に弱いため旬の時期は11月~3月の冬の限られた時期に収穫されます。多くが静岡産になります。

栄養素

キャベツの栄養素と組成はほとんど変わりませんが、水分量が少ないため同じ重量あたりの栄養素を比較するとキャベツよりも多く含まれている栄養素も多く見られます。

特徴的なのは葉酸とビタミンCです。成人の多くは葉酸の1日推奨量が240μgなのですが、なんと、芽キャベツ100gに240μgの葉酸が含まれています。

ビタミンCはキャベツの約4倍の含有量です。これらの栄養素は熱に弱いという性質がありますが、芽キャベツは葉に包まれたまま調理するため、熱による栄養素の損失が比較的少ないのも嬉しいポイントです。

芽キャベツの主な栄養成分(可食部100g当たり 約5個分)

・ エネルギー・・・50kcal
・ 葉酸・・・240μg
・ ビタミンC・・・160mg
食物繊維・・・5.5g

 

 

効能・効果

胃の不調を解消:キャベツ類に特有のキャベジン(ビタミンU)は、胃の働きを助け消化不良や胃もたれを軽減する効果が期待できます。

皮膚の健康とストレスの軽減:芽キャベツに多く含まれるビタミンCは体の細胞と細胞をつなぐコラーゲンの生成に大きく関わっており、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。また、ストレスを受けたときに多く消費される栄養素なので日頃からこまめに摂取しておくことが大切です。

東洋医学的側面

・ 寒熱: 平(体を温めも冷やしもしない)
・ 昇降・収散・潤燥:収(気を体の内に収める作用)
・ 臓腑:肝・腎・胃
・ 五味:甘(補い滋養する作用)・苦(気を降ろす、固める作用)
・ 毒性:なし

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

芽キャベツは緑色が濃く、固くしっかりと巻いていそうな物を選びます。また、手に持ったときになるべく重く感じるものにしましょう。

組織が硬く小粒ながら芯もあるので必ず茹でてから使用します。葉が固く巻いているため、つけ根から十文字に包丁を入れることで内部まで熱が伝わります。

脂と相性が良いためソテーやフライが美味しいですが、煮込み料理やスープの具材など幅広く活躍できる食材です。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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