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“痔の特効薬”は便秘にも効く!「いちじく(無花果)」 いちじく

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いちじくは収穫の時期が年に2回あり、夏果と秋果に分かれます。9、10月の秋果のほうがおいしいといわれています。夏果は7月に旬を迎え、秋果は8月中旬~10月にかけて収穫されます。いちじくの旬は7~10月です。

日本ではあまり多く収穫されない果物ですが、世界的にはアメリカやイタリアを始め、大産地の国が多く見られます。

栄養素

いちじくには便秘解消に効果のある食物繊維や、高血圧の方におすすめのカリウムが多く含まれています。
また、果肉や葉から出る白い乳液には、たんぱく分解酵素であるフィシンを豊富に含んでおり、食後の消化吸収を助ける働きがあると言われています。

いちじくの主な栄養成分(可食部60g当たり 約1個分)

・エネルギー・・・32kcal
カリウム・・・102mg
食物繊維・・・1.1g

効能・効果

整腸作用:食欲を増進させるとともに、いちじくの持つ食物繊維で便通の改善が期待できます。

全身の潤い不足を防ぐ:肺を潤して乾燥から守ります。空咳、かすれ声、口やのどの渇きを防いでくれるため、乾燥しがちな秋にはもってこいの果物です。

炎症をやわらげる:昔から痔の特効薬として有名ですが、おできや皮膚の腫れなど、日常的な症状にも効果的です。

東洋医学的側面

・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:収(気を体の内に収める作用)・潤(体を潤す性質)
・臓腑:肺・脾・胃・大腸
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

いちじくを選ぶときは、お尻にカビや黒ずみがないもの、また、皮の色が均一でしなびていないものを選びます。

日持ちが悪いため常温だと12日しかもちませんが、低温貯蔵(6℃程度)を行うと1週間以上保存できます。お尻の部分が割れてきたら食べ頃です。

いちじくはそのままで食べても美味しいですが、調理するとなるとゴマなど良質なをもつ食材と組み合わせるのがおすすめです。どちらも食物繊維が豊富なので便秘が続いている方はぜひ試してみてください。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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