⑤ 食道がんの手術後は食べ物を柔らかく調理する

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Dr.大友 (イシペディア編集長)
食道がんの手術後は噛みにくかったり、飲み込みにくかったりすることが有るという話なんですけど、手術以外の治療法でもそういうことってあるもんなんですか?
食道がんの治療もすごく進んでいると聞きますけど。

Dr.川村(川村病院副院長)
食道がんの治療は手術以外に早期がんでは内視鏡治療、進行がんでは抗がん剤の化学療法。それから放射線療法が行われます。
手術以外の治療法、特に内視鏡治療なんかはそうですけども臓器がそのまま温存されますので、生活の質(QOL)は手術よりは高いのではないかなと言われています。

Dr.大友
抗がん剤とか放射線療法は如何ですか、手術に比べて。

Dr.川村
放射線療法はやられている時は色々な副作用で悩まれている方も多いんですけれども。
それでもし完治が得られたのであれば、その臓器が残っているという分だけ生活の質(QOL)は高いのではないかなと思います。

Dr.大友
QOLが高いというのは生活のしやすいという可能性も有るっていうことですね。

Dr.川村
はい。

Dr.大友
噛みにくかったり、飲み込みにくかったりすることを予防するためには、お食事はどんな事に気を付けたら良いでしょうか。

Dr.川村
食事は慣れてくるまでの間は、なるべく固い物を避けて摂った方がいいと思います。

Dr.大友
固いものを避けるって具体的にどう言ったことですか?柔らかい物を食べるということですか。

Dr.川村
食道がんに限らないですけども野菜がお薦めですね。
野菜は多く摂った方が良いとされてますが、生野菜をそのまま食べるのはなかなか大変なので煮込んだり火を通してあげて柔らかい状態にするとそういう症状が軽減されると思います。

Dr.大友
やっぱそのかさばる感じもあるし。

Dr.川村
はい。

Dr.大友
食道が無くなってしまって、うまく飲み込めないのであれば少し火を入れてあげたりするのがよろしいということですね。

Dr.川村
そうですね。

Dr.大友
流行りの例えばスムージー作ったりとかコールドプレスジュースを作るのはどうですか。

Dr.川村
いいと思います。

Dr.大友
例えば胃がんの場合は突然水分を飲むと調子悪かったりすることも有ると思うんですけど、食道がんはそこまででもないんですか。

Dr.川村
胃がんのダンピング症状っていうのは幽門っていう胃の出口を失われることによって生じる症状ですけども、胃を食道に喉に直接繋いだ場合にはそういう症状は胃がんよりは起きにくいのではないかなと。

Dr.大友
起きにくい。
野菜に少し火を入れたり少しプロセッシングしたりすると思いますが、やはり術後の回復の過程ではタンパク質とかもある程度ないと困ると思います。お肉とかお魚にに関してはどんな風に食事をしたらよろしいですか。

Dr.川村
お肉もやはり当然火を通して柔らかい状態で食べたりよく噛むことも大事ですね。

Dr.大友
噛むこと。

Dr.川村
はい。

Dr.大友
柔らかくすることに関してはまず調理する段階では煮る。
もともとの素材はどうなんですか?固いお肉だったらどうなんですか。

Dr.川村
固いお肉お魚

Dr.大友
お魚も少し柔らかいですよね。

Dr.川村
最初はそんなに量が摂れないと思うので、どちらでも好みで食べ易いものを摂って頂ければと思います。食事はやはり楽しみの一つですので、楽しんで無理なく摂れる物を摂って頂くっていうのでいいと思います。

Dr.大友
少ししか食べられなければ何回かに分けて食べたりとか。

Dr.川村
そうですね。そういう風に摂ってる方もいらっしゃいます。

Dr.大友
お肉はまず少し煮たり焼くのはどうですか。

Dr.川村
焼くのでもいいと思います。焼いていただいてよく噛んで食べて頂くと。

Dr.大友
柔らかくすることに意味があると。

Dr.川村
はい。

Dr.大友
少し固いなと思ったら少しプロセッシングと言うかミキサーにかけたりするのどうですか。

Dr.川村
消化ということに関して、飲み込むということに関してはすごくいいと思います。

Dr.大友
よく噛まないといけないけどが少し弱い方や口内炎ができている時は少しミンチ状にしてあげたり、食べやすくしてあげることは大事ということですね。
揚げるのどうですか。

Dr.川村
揚げ物は量を多く摂らなければ良いと思います。脂っこいというか脂肪分の問題もありますけど、摂り過ぎなければ特に問題はないかなと思います。

Dr.大友
すごくおすすめするわけではないですよね。

Dr.川村
そうですね。

Dr.大友
他に食道がんの術後で柔らかくすること以外に何か気を付けた方がいいことって何かございますか。

Dr.川村
先ほども申し上げましたけどやはり楽しみので。

Dr.大友
食事を楽しむ。

Dr.川村
色んな食べ方を工夫されて自分で食べやすいように召し上がっていただければいいかなと思います。

Dr.大友
楽しむためにはできれば一人よりは仲間と食べた方がいいですね。

Dr.川村
それはその方が嬉しいですね。

Dr.大友
ということは気分も大事ということですね。
食道がんの術後は食べ物を柔らくしてあげること、気持ちよく仲間と食べるということですね。

Dr.川村
そうですね。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

川村雅彦 川村病院副院長
日本外科学会 専門医、日本消化器外科学会 専門医指導医、日本消化器内視鏡学会専門医指導医、日本消化器病学会 専門医、消化器がん治療認定医、日本乳癌学会 認定医、日本医師会認定産業医

‘診断から治療、看取りまで’をモットーにどんな時も患者さんの心に寄り添える医師を心がけています。

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