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アジフライはレアに揚げた方が良い健康上の理由とは?

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アジフライから脳機能を考察する

    福岡を訪れたDr.ピエールが夕食処で供されたのが、超レアなアジフライ。
    厚みも立派な真鯵をレアにしている逸品。
    甘口の九州醤油とタルタルソースで食べるのがたまりません。

    青魚は昔からEPADHAなどの成分が頭を良くしてくれることで有名です。

    EPAとDHAの生理作用

    体内にある脂質は大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があります。
    EPA(エイコサペンタエン酸)は青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸の一つで、体内で合成できない必須脂肪酸です。DHA(ドコサヘキサエン酸)は青魚やマグロなどに多く含まれる不飽和脂肪酸の一つで、高血圧や動脈硬化、生活習慣病の予防、脳機能の改善などに効果があります。

    EPAとDHAは同じn-3系脂肪酸ですが、DHAは脳の血管の入り口となる血液脳関門というフィルターを通り抜け、脳細胞に直接作用します。しかし、EPAは血液脳関門を通過できず、脳神経細胞に直接働くことができません。
    ただ、DHAはEPAから合成できるので、EPAを十分に補うことでDHAの産生が促進されます。
    DHAとEPAは一緒に摂ると相乗効果を発揮します。

    ただEPAやDHAなどの成分は加熱すると量が減って半分になってしまうので、レアに仕上げるのは頭を良くするためには良いアイディアといえますね。

    脳は超超高性能なコンピューターと同じで、1000兆個のシナプスが織りなす電気信号によって人の感情、思考、記憶、判断が生み出されています。

    そのため脳は大事に守られていて、有害な物質が脳に入り込まないように血液脳関門(BBB)という名の関所があるわけなのです。

    脳を守る関所

    人間は腸内細菌と共生することで様々なメリットがあることが知られてきています。

    この血液脳関門を守るのに青魚が役に立っているというのが今回のトピックス。
    お魚を食べると腸内細菌がTMAO(trimethylamine N-oxide) という物質を作り出します。
    TMAOはこの脳の関所の守りを固める効果があり、様々なダメージから脳細胞を守ってくれるというから素晴らしい。

    昔からお魚を食べれば食べるほど、認知症の発症が少ない事はよく知られています。
    アメリカでは、週1回お魚を食べるだけで、アルツハイマー病の発症が60%減ると言う報告もあるくらい。

    認知症などの遠い話だけでなく、このアジフライはDr.ピエールの脳が活性化させてくれたので福岡を大満喫できたことをご報告申し上げます。

    博多メシ 男厨
    福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目12-12 第5グリーンビル1F

     

    〔大友“ピエール” 博之〕

    日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

    ・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
    ・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
     渋谷セントラルクリニック代表
     一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

    ・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
    ・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
     シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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