よもぎはアレルギーをスプリンクラーのように消してくれるかもという話
よもぎとホルモンの関係
氷の器が見目麗しい冷やしよもぎうどん。
トロロと卵を鮎を一年以上寝かせて作ったお出汁で食べれば不思議とどんなに暑い夏でも乗り切れる自信が湧いてくる。
よもぎは草餅や草団子でもお馴染みですが、実は医療現場でも「モグサ」としてお灸に使われてます。
漢方では病を止めると言う意味の艾葉(がいよう)といい、アトピー性皮膚炎、婦人科疾患などの体質改善に使われてきた歴史も。
免疫栄養学の視点からは、よもぎには成長ホルモンや甲状腺ホルモンの働きを高めるβカロテンが多いのが特徴。
こうしたホルモンがキチンと働くと新陳代謝が多い部位、例えば粘膜、髪の毛、お肌や粘膜の再生が促されます。
それだけでなく、よもぎに含まれるクロロフィル(葉緑素)は体内で血液を作る働きもあるので、組織に酸素や栄養素が運ばれることにより更に新陳代謝がアップする特典まで。
よもぎには炎症効果あり!
よもぎがアトピー性皮膚炎を始めとするアレルギーになぜ効くのかが、最近の研究でその理由の一端が解明されました。
アレルギーでは、TNF-αやNF-κBと呼ばれる慢性の炎症が体内に溢れています。
こうした物質はアレルギーだけではなく、認知症、腰痛、癌などの数多くの病気の原因となることが知られています。
よもぎはこうした慢性の炎症をスプリンクラーのように抑えることができるのですね。少し難しすぎたらゴメンなさい。
まとめると、よもぎは身体の再生を速めると共に慢性の炎症によるダメージを抑える攻守にバランスの良い食べ物ってことです。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ