ビタミンB豊富なアジアの食材「サトー豆」 さとーまめ
主にタイの南部で食べられているサトー豆は、中国名では「臭豆」、英語では「Stink Bean」(Stinkは悪臭がする、強烈に匂うという意味)と言われているほどの、ネギやにんにくに似た強い臭気が特徴です。サトー豆の旬は4月です。
日本名は「ネジレフサマメノキ」と言います。
サトー豆は豊富なタンパク質とミネラルが含むれています。また、抗ガン、降圧作用のあるフラボノイド類を含んだ食材です。
日本ではほとんど食べられていないので一般のスーパーなどでは入手できませんが、冷凍で輸入されているものが一部のアジアン食材店で売られています。
栄養素
ビタミンB6、ビタミンB1をはじめとするビタミンB群が豊富に含まれています。
鉄分が豊富に含まれているため貧血予防に効果があるほか、カリウムを多く含んでいるので、高血圧の予防にも有効です。
また、気持ちをリラックスさせうつ状態の改善に効果があるセロトニンに変化する、トリプトファンを豊富に含んでいます。
その他に、抗酸化力の高いフラボノイド類を多く含んでいます。
サトー豆の主な栄養成分(種子100gあたり)
・タンパク質・・・6.0-27.5g
・脂肪・・・1.6-13.3g
・炭水化物・・・13.2-52.9g
・カルシウム・・・10.80-265.1mg
・鉄・・・2.2-2.7mg
・リン・・・115.0mg
・カリウム・・・341.0mg
・ビタミンC・・・ 19.3 mg
・α−トコフェロール・・・4.15mg
・チアミン・・・0.28mg
効能・効果
うつ症状の改善:サトー豆に含まれるトリプトファンはセロトニンに変化して、気持ちをリラックスさせ、うつ症状を改善させる効果があります。また、セロトニンは睡眠を促す効果があるメラトニンに変化するため、睡眠の質の向上にも有効です。
貧血予防:サトー豆は鉄分を多く含んでいるため、貧血予防に有効です。
食後高脂血症防止:サトー豆のさやの部分から抽出されるエキスには、膵リパーゼ阻害剤が含まれており、肥満症、高脂血症などの食後の高脂血症を予防・治療する効果が注目されています。
血圧を下げる:サトー豆には余分なナトリウムを排出する働きがあるカリウムが多く含まれているため、血圧を下げる効果があるとされています。
血糖値を下げる:サトー豆には血糖値を下げる効果があります。サトー豆は通常はさやの中の豆の部分を取り出して食用にしますが、外皮の部分に含まれるステロイド化合物にも血糖値を下げる効果があることを示す研究結果が報告されています。
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
サトー豆のむき豆は、日持ちがしないので、購入したらすぐ食べるようにします。
また、たくさん食べると中毒を起こすこともあるので注意しましょう。