デンマークの伝統菓子がワインに合う前菜に大変身

デンマークの伝統的なクリスマススイーツ、「エブリスキーバ」。

ころんとした丸い形は、どこかたこ焼きを思わせる愛らしさがあります。
実際、専用の穴あき鉄板で焼き上げる点も、たこ焼きに少し似ています。

直訳すると「リンゴのスライス」という名の通り、昔はリンゴが入っていましたが、現在はジャムを添えていただくのが伝統的とのことです。

余談ですが、デンマークは、世界でも有数のリンゴ消費国として知られています。

お米の代わりにリンゴを使った「リンゴ粥」があると聞いたときは、正直なところ驚きました。
それでも、寒冷な気候と保存性を考えれば、ごく自然な食文化の選択なのかもしれません。

季節を感じるフレンチへのアレンジ

今回、銀座和光の真向かいに聳え立つ新進気鋭のレストランでいただいたのは、そのスイーツがフレンチの前菜としてアレンジされたものです。

夏野菜の名残であるセロリ、旬の栗のペースト、そして出始めの白トリュフという、季節の移り変わりを感じるトッピングでした。
塩気とほのかな甘味のバランスが、ワインにもぴったりでした。

エブリスキーバは日本でもクリスマス時期に取り扱う菓子店があるので、オリジナルのアレンジでおつまみにしてみるのも良いかもしれません。

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療（precision medicine）を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ