天ぷら好きのための糖化ストレス対策
老化を進める原因物質
Dr.ピエールがこよなく愛する天ぷら屋さんが赤坂にある。
夜は敷居の高いお店ですが、とってもお値打ちなランチ天丼を食べに医大生の時からよく訪れている。
丁寧に揚げられたかき揚げを最後にタレに通して出来上がり!
午後の医学実習の時に、あまりの満腹っぷりに眠くなって顕微鏡に何度もゴチンとしたのは良い思い出だ。
お気楽な医大生、大したストレスもなく生活していたわけですが、実は知らず知らずのうちに身体にはダメージが蓄積されていたことを10年後に糖化ストレスという概念が出現することで知ることになります。
老化の原因 糖化ストレスとは?
糖化ストレスとはタンパク質と糖が加熱されてできた物質のこと。
強い毒性を持ち、老化を進める原因物質として注目されています。
糖尿病、動脈硬化、高血圧症、がん、骨粗鬆症、認知症など、加齢と関係性のある様々な疾患の誘発するというわけだから、アンチエイジングを生業にするDr.ピエールとしては高くてはいけないもの。
糖化ストレスが体内に溜まる原因
食べ物から体内に入る場合、「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」はいろいろな食べ物・飲み物の中にも含まれ、私たちは食事や間食として取り込んでいます。
わかりやすい例として、ホットケーキを挙げてみましょう。小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱すると、ホットケーキが焼けます。そして、ホットケーキ表面のこんがりキツネ色になっている部分こそが糖化した部分。ここにAGEが発生しているのです。
こうした飲食物に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されますが、約7%は排泄されずに体内に溜まってしまいます。
では、どのような食べ物に含まれているのでしょう。
-焼き色が強いもの
-アミノ酸と糖質を同時に加熱したもの →焼きおにぎり・パンケーキ・グリルステーキ・ポテトチップス・とんかつetc
糖化ストレスの全身への影響は、血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、骨に蓄積すると骨粗しょう症、目に蓄積すると白内障の一因となり全身の健康に影響を及ぼしていると言えます。
加齢や糖尿病はもちろん、不規則な食生活、甘い物、油もの・酸化物の摂りすぎによっても必要以上に糖化が進み上昇してしまします。
当時30歳のDr.ピエールは今よりもストイックに運動も食事も気をつけてたから余裕シャクシャクで検査を受けましたが、結果は実年齢よりも20歳以上も糖化ストレスが高いという驚愕の事実。
思い返せば、天ぷら、ラーメンを好き放題食べてたわけだから糖化ストレスが高いのは不思議ではない。
その頃は糖化ストレスは一度できたら分解されず、一生涯に渡って細胞内に蓄積されていくと言われてました。
美味しいものには毒がある、ならばどうする?
でもDr.ピエールはどうにか糖化ストレスを減らしたくて論文を読んだり、偉い先生のお話しを伺ったりしながら試行錯誤をしてましたが、発酵したものや野菜の摂取、それに長寿薬として注目されているメトホルミンが功を奏したのか10年かけて年齢なりの値に下がってきてます。
アンチエイジングは一日にしてならずという言葉は、逆を返せばたまには悪さをしても大丈夫ということでもあります。
ということで、Dr.ピエールもこうして変わらず大好きなツユだくの天丼を楽しんでいますが、ご飯小盛りにしてるのはやはり時代の流れですね。
糖化ストレスにご興味のある方はこちらもご覧ください。AGE(糖化ストレス)検査
天茂
東京都港区赤坂3丁目6-10
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ