② 男性不妊の一般的な治療

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【Dr.大友とDr.小池の対談動画はこちらをclick】

Dr.大友
渋谷セントラルクリニックエグゼクティブディレクター
男性不妊の治療は専門医が50人しかいないってことは多分聞き慣れない方もいらっしゃると思うので、少し治療法そのものについてお伺いしたいと思います。

Dr.小池
JR東京総合病院泌尿器科部長
はい。

Dr.大友
EDを除くと、男性不妊の原因は精子の数が少ないか、精子が元気がないかというと話しでした。具体的にはどんな治療をするんですか?

Dr.小池
やはり精子を増やすように努力するってこと、そういった内因性のところを高めるということがあります。

Dr.大友
内因性とは具体的に?

Dr.小池
精子をつくるようにこちら側が整えてあげるっていう。

Dr.大友
身体の中の仕組みを変えてあげる

Dr.小池
はい。変えてあげるってことも大事ですけれども、多くの場合は最終的に頼るのはARTと言って、補助的に受精を助けてあげるようなことをやってあげるということが非常に大事になってくると思います。

Dr.大友
ARTと言っても、種類がいくつか有ると思うんですが。

Dr.小池
そうですね。最初に不妊外来を受診して精子の値を見て、まず行うことが多いのがやはり人工授精です

Dr.大友
人工授精。

Dr.小池
はい。人工授精というのは精液を濃縮して子宮口に注入するという治療になります。その次のステップとしては体外受精ですね。

Dr.大友
体外受精。

Dr.小池
体外受精というのは女性の方から卵子を採ってきてですね、体外でそこに精子をかけて受精を期待するという治療法になります。

Dr.大友
なるほど。

Dr.小池
それでも上手くいかなかった場合の、最後で最も一番高いステップとなるのが顕微授精と言います。女性から取ってきた卵子に対して精子を針のようなもので刺して強引に受精させるという治療法になります。大きく分けてその3つのステップが有ると思います。

Dr.大友
成功率っていうのはもちろんね、男性だったり女性の年齢だったり、各々の身体の状況によって違うと思うんですけど。

Dr.小池
はい。

Dr.大友
人工授精は大体どれくらいなんですか。

Dr.小池
人工授精ですと大体5回に1回くらいですから約20%くらいと言われています。なので5回やってだめなら次のステップに行った方がいいとはいう先生も多いかもしれません。

Dr.大友
次のステップにいくということはでも多くの場合費用は・・・?

Dr.小池
そうですね。どうしてもかかってしまいますけれども。

Dr.大友
かかってきてしまうということですね。

Dr.小池
最近、東京都では助成金の制度とかも有りますね。そう言ったものを利用すれば割と負担も少なくできるかなとは思っております。

Dr.大友
なるほど。現実的にはどれくらいの方が人工受精で上手くいかなくて次のステップに進んでいくものなんですか。

Dr.小池
そうですね。基本的には我々は精子検査の値を見て、この精液だったらここは飛ばしてもういきなりもう体外受精にいこうとかっていう話を勧めています。
一つの目安として精子の数が200万以下って言うのが一つの目安になっています。50万~200万くらいですと体外受精。50万以下ですとやはりちょっと厳しいので顕微授精というような形でステップを踏んでご紹介をさしていただくことが多いと思います。

Dr.大友
やはり良い治療は正しい診断からと。

Dr.小池
そうですね。

Dr.大友
それが重要と言う事ですね。

Dr.小池
そうですね。はい。

Dr.大友
わかりました。イシペディアの使命は身体の中を良くして少しでも治療の効率を良くしたり、治療が必要ないような状況にすることが目的だと思いますので、このあと患者さんは具体的に何をしたら良いのかをお伺いしていきたいと思います。ありがとうございました。

Dr.小池
はい。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

小池祐介 JR東京総合病院泌尿器科部長

日本泌尿器科学会専門医指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本排尿機能学会認定医、がん治療認定医、日本臨床腎移植学会腎移植認定医

趣味は90年代洋楽ロック鑑賞となかなか上手くならないゴルフ

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