真紅の油煮で腸から自律神経を刺激する
世界一’乳酸菌’を多く含むザーサイで梅雨を乗り切る
低気圧が来ていることで、交感神経がうまく働かない人が多い。
こうした自律神経の状態ではむくみや肩こり、お通じがスッキリしないトラブルを抱える方が増えます。
そんな時は腸内環境を整えるのが1番。
そこで四川ザーサイをテーマに砂肝を花椒や唐辛子、チリパウダーなどのスパイスで炒めた一品を作ってみた!
中華とポルトガルとメキシコの良いところ取りみたいな、夏向きでとにかく美味しい一皿。
ザーサイの正体は、アブラナ科からし菜の茎を塩漬けにし、スパイスを加えて発酵させたもの。
この時点ですでに、アブラナ科=腸内の免疫細胞を活性化!
花椒、ウイキョウ、バンウコン、甘草など10種以上のスパイスによるデトックス効果や抗酸化作用という健康ポイントが。
さらにザーサイは、世界一’乳酸菌’を多く含む漬け物!
私たちの腸の中には約1kgもの善玉菌と悪玉菌がすんでおり、乳酸菌は腸の働きを良くして便秘を防ぐ善玉菌を活性化させ、腸内環境を悪くする悪玉菌の増殖を抑えてくれます。また、乳酸菌が生産する成分には、肝臓の機能を助け、高血圧を抑制する作用も。
通常、乳酸菌は胃酸に弱いために多くが胃で死んでしまうのですがザーサイやキムチなどに含まれる植物性乳酸菌は生命力が強く、腸の奥まで生きたまま届くので強い整腸作用が期待できるのです。
ザーサイには食物繊維やむくみを解消するカリウムも豊富なので、身体の中から綺麗になるにはもってこいの食材。
ただし塩漬けなので、必ずお水に浸けて塩分を抜いてからお使いください。
色は真っ赤ですが、唐辛子の量を抑えればそこまで辛くなく仕上がります。
辛すぎるのは腸の負担になるので、程よい辛さで梅雨を乗り切りましょう。
砂肝とザーサイのスパイシー炒め 医食同源レシピ
【材料】
砂肝 : 200g
四川ザーサイ : 100g…水に10分漬けて塩抜き後、1cm角に切る
赤パプリカ : 1/2個…1cm角に切る
アボカドオイル : 大さじ1/2
(A)
ニンニク : 1片…軽くつぶす
赤唐辛子 : 2本
花椒 : 小さじ1
(B)
ナンプラー : 小さじ1
かつおだしつゆ : 小さじ1
チリパウダー : 小さじ1/4
【作り方】
① 砂肝は硬い銀皮の部分を包丁で削ぎ落とし、表面を包丁で軽く叩くようにして切り込みを入れる。
② フライパンにオイルをしき、砂肝と(A)の材料を入れて弱火にかける。
③ 砂肝に半分ほど火が通ったら裏返し、ザーサイと赤パプリカを加える。
④(B)の調味料で味を整え、お皿に盛り付ける。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ