辛味が消化を助ける「クレソン」 くれそん
別名オランダガラシと言われ、洋食料理の付け合わせやサラダとして多く目にするクレソンですが、実は、和え物や鍋料理、天ぷらなど様々な料理に使える万能食材。
さわやかな辛みが特徴的で、「オランダガラシ」とも呼ばれています。
クレソンの旬は3~6月ですが、育てやすく、年中楽しむことができるのも魅力の一つです。
栄養素
100gあたりの栄養価としては、カルシウム、カリウム、βカロテン(ビタミンAになる前の物質)などを多く含みます。
クレソンの主な栄養成分(可食部30g当たり 約1束)
・エネルギー・・・4.5cal
・カルシウム・・・33mg
・カリウム・・・99mg
・βカロテン・・・810μg
効能・効果
クレソンのもつ辛味成分は、大根の辛味成分と同じ「シニグリン」という物質で、消化吸収を助ける働きがあります。
カリウムは、塩分のもとであるナトリウムを体外に排出する働きがあるため、血圧が気になる方には効果的です。
東洋医学的側面
・寒熱:微寒(やや身体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:散(気を体の外に出す作用)・燥(体に溜まった余分な水分を排泄する)
・臓腑:肺・肝
・五味:甘(補い滋養する作用)
気管の乾燥防止:乾燥によるのどの痛み、咳、肌の乾燥を和らげます
鎮熱効果:身体の余分な熱を外に出す働きがあります。体内で発生した熱(炎症)が原因の「花粉症」には、乾燥防止の働きも加わり、効果が高まります
利尿作用:カリウムの効果により、水分代謝の乱れを解消しますカリウムは調理によって失われやすいため生のまま、もしくはスープなど成分も一緒に摂れるような料理を利用しましょう。
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
クレソンは、葉が鮮やかな緑でみずみずしく、黒ずんでいないものを選びましょう。また、香りが強いもののほうが新鮮です。
保存するときは、濡らしたペーパーで包み、全体にラップをしてから冷蔵庫で保存します。水をはったコップに根元を挿しても傷みにくいです。
栄養素を十分にとるためには、生のままで食べることのできるサラダ、また、熱によって外に出てしまう栄養素もしっかり補える煮込み料理、スープなどがおすすめです。