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香り成分で殺菌・抗酸化「オレガノ」 おれがの

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オレガノはバジルとともにイタリア料理には欠かせない、香辛料として使われる多年草の植物です。

オレガノは香辛料として料理に使われるだけではなく、香料や芳香剤、鎮痛剤などとして古くから使われてきました。またオレガノの花は和名がハナハッカという名前のように花も美しい多年草です。そして、風邪や消化不良、胃の不調を改善する伝統薬として使われています。

オレガノの原産地はヨーロッパ~中央アジアで、花の開花期が6月~8月、葉は4月~10月まで刈り取る事が出来ます。

栄養素

葉酸が含まれており、新しい赤血球を作り出すことに役立ちます。また活性酸素の発生や酸化力を抑えるのに役立つビタミンCEも含まれています。
疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進するビタミンB2、脳神経を正常に働かせるナイアシンが含まれています。
その他、ミネラル類であるカルシウムやリン、マグネシウムを豊富に含み、カリウムも多く含んでいます。

オレガノの主な栄養成分(可食部100gあたり)

蛋白質・・・・・・・・9g
脂質・・・・・・・・・4.1g
炭水化物・・・・・・・69g
食物繊維・・・・・・・43g
ビタミンA・・・・・・1.701IU
ビタミンC・・・・・・2.3㎎
ビタミンE・・・・・・18㎎
ビタミンB1・・・・・177㎎
ビタミンB2・・・・・528㎎
ビタミンB3・・・・・4.6㎎(ナイアシン)
ビタミンB6・・・・・1㎎
葉酸・・・・・・・・・237㎍
カリウム・・・・・・・1.3㎎
カルシウム・・・・・・1.6㎎
リン・・・・・・・・・148㎎
鉄分・・・・・・・・・37㎎

効能・効果

オレガノに含まれるビタミンB1は疲労回復に効果があり、ビタミンB2は細胞の新陳代謝を促進し、皮膚や粘膜の機能維持や成長に効果をもたらします。

オレガノの香り成分に含まれる、チモールとカルバクロールには抗酸化作用や殺菌作用があります。またオレガノに含まれるビタミンCとビタミンEにはアンチエイジングの効果も期待されます。

その他、消化促進や強壮作用、発汗作用、ヒーリング効果などが期待されます。

東洋医学的側面

・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・臓腑:心・肺・脾
・五味:苦(気を降ろす、固める作用)・辛(発散、気を巡らせる作用)
・毒性:なし

抗菌作用、発汗促進、胃の機能保持

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

オレガノは暑さにも寒さにも割合強く、育てやすいハーブですが、湿気には弱いので雨に長く当たらないように気をつけて、また茂り過ぎて蒸れないように管理して下さい。オレガノを収穫する場合は、剪定を兼ねて綺麗な部分を収穫して下さい。

たくさん収穫したオレガノは、綺麗に洗い水気を拭き取り、電子レンジなどで(600W3から4分様子を見ながら)乾燥させて下さい。手で砕けるくらいに乾燥したものは、密封容器に入れて長期保存することが出来ます。冬の厳寒期などのスパイスとして、また入浴剤やハーブティなどに利用することをおすすめします。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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