“薬用魚“と呼ばれるほどの「鯉(こい)」 こい
大型の淡水魚である鯉は、流れの穏やかな川や池、湖など日本中に幅広く生息しています。
国内では日本の在来種であるノゴイ(マゴイ)とユーラシア大陸からもたらされた、どこでも普通に見る事が出来るヤマトゴイの2種類に分けられます。
現在ノゴイは希少種となっていますので、食用とされているのは古くから養殖がおこなわれているヤマトゴイの方です。
栄養素
鯉には蛋白質やビタミンB・ビタミンD・ビタミンEが豊富に含まれていて、栄養価の高い薬用魚とも呼ばれており古くから滋養食品として食されてきました。
鯉の主な栄養成分(可食部100gあたり)
・蛋白質・・・・・・・・17.7g
・脂質・・・・・・・・・10.3g
・カリウム・・・・・・・340㎎
・カルシウム・・・・・・9㎎
・鉄分・・・・・・・・・0.5㎎
・ナトリウム・・・・・・50㎎
・マグネシウム・・・・・22㎎
・リン・・・・・・・・・170㎎
・ビタミンA・・・・・・4㎍
・ビタミンB1・・・・・0.45㎎
・タミンB2・・・・・0.18㎎
・ビタミンB3・・・・・3.3㎎
・ビタミンB5・・・・・1.46㎎
・ビタミンB6・・・・・0.13㎜
・ビタミンD・・・・・・14.2㎍
・ビタミンE・・・・・・2.0㎎
効能・効果
鯉に含まれるタウリンには強肝作用があり、二日酔いやお酒による脂肪肝を防ぐ効果があります。また、アルギニンというアミノ酸が免疫力をアップさせ疲労回復や成長ホルモンの分泌を助ける効能があります。
ルテインや目に潤いを与えるヒアルロン酸、DHA,コンドロイチン硫酸が豊富に含まれており、目の疲れを取るなどの効果があります。
鯉には産後の貧血状態を防ぎ、母乳の出も良くする効能があります。
鯉を食べると胃腸を滋養し、食欲がわき、胃炎を治します。
東洋医学的側面
・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:脾・胃
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒
胃腸を滋養する、乳汁分泌促進、利尿、黄疸を解消
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
鯉を選ぶときには生きている物を選んでください。あまり小振りのもの(小骨が多いため)ではなく1kg位ある物がおすすめです。
鯉は生のまま丸ごと味噌漬けにして焼いて食べる保存法もあるようですが、この方法ではそれほど長くはもたないので、陣中漬け(油で揚げて、味噌漬けにしたもの)と言われる方法が優れているようです
鯉のあらいや、鯉こくなど色々な食べ方を楽しむことが出来ます。そのままから揚げにして野菜あんかけにすると臭みなども消え美味しく食べる事が出来ます。