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タイ人のスタミナ源 「ナマズ(鯰)」 なまず

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ナマズは夜行性で鱗が無く、全身が粘膜で覆われ、幼魚は6本のひげ、成魚になると4本のひげと大きな口を持つ肉食性の淡水魚です。大きなものでは60㎝にもなります。ナマズはくせが無く、脂肪分が少ない淡白な白身魚で、春から夏にかけてが旬になります。

東南アジアでは非常によく食べるお魚で、特にタイではスタミナをつけたいときなどにも食べられる日本での「ウナギ」のような存在。

栄養素

主成分の蛋白質は鯉やフナを上回り、ビタミンB1、B2、B6,B12,葉酸、ナイアシン、パテント酸などのビタミン群も含まれています。特にビタミンB1、ビタミンEが豊富に含まれています。

ナマズの主な栄養成分(可食部100gあたり)

蛋白質・・・・・・・・18.4g
脂質・・・・・・・・・8.7g
カリウム・・・・・・・330㎎
カルシウム・・・・・・18㎎
鉄分・・・・・・・・・0.4㎎
ビタミンE・・・・・・6.5㎎
ビタミンB1・・・・・0.34㎎
ビタミンB2・・・・・0.10㎎
ビタミンB3・・・・・1.8㎎
ビタミンB5・・・・・0.82㎎
ビタミンB6・・・・・0.16㎎
マグネシウム・・・・・23㎎
ナトリウム・・・・・・45㎎

効能・効果

ビタミンB1は疲労回復作用や脳の中枢神経、手足の末梢神経の機能を正常に保つ働きがあります。ビタミンEには細胞の老化を予防する効果があります。

ナマズに含まれる脂質を構成する脂肪酸はオレイン酸が3割以上占める所から悪玉コレステロールの低下や動脈硬化の予防効果が期待されます。

東洋医学的側面

・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤燥:特になし
・臓腑:脾・胃・腎
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:無毒

陰液を滋養して虚弱を補う、利尿する

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

一定期間の泥抜きをした後に調理をすると泥臭さが抜けます。体中を包んでいる粘液をワイヤーブラシなどで取ってから料理してください。

皮の部分には独特な風味とうまみがあり、皮つきのまま焼くとその風味が楽しめます。身は白身でくせもなく、煮ても身が硬くならないので、煮ても、汁ものなどにしても良いだしが出て美味しく食べる事が出来ます。

ナマズを保存する場合には、酸化防止や鮮度を保つために、真空や脱気包装、ラップで空気が入らないようにして冷凍保存をして下さい。凍ったまま油で揚げてフライにしても美味しいです。解凍する場合は、氷水で解凍するのがおすすめです。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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