メタボの人におすすめしたいタコの魅力
美味しいだけじゃない!タコしゃぶ
びっくりするほどおいしいタコしゃぶをご馳走になりました。
タコしゃぶの魅力は獲れたての新鮮なタコならではの甘みと弾力。
数秒しゃぶしゃぶして口に入れた時にちょうど良い食感で旨みが広がるようにするには、切り方にも熟練の技術が必要だそう。
薄く切り取られた吸盤部分は加熱をしても縮まらないから、びっくりするほど見事な美しさ。
品種により産地も大きく異なりますがタコは、ミズダコとマダコの2種類に大別できます。今回はこれから旬を迎えるミズダコの栄養素について書いてみます。
ミズダコ(可食部 100g あたり)
・ビタミンB12 : 1.3μg
・タンパク質 : 16.4g
・銅 : 3.0㎎
・タウリン : 538㎎
東洋医学的には
・寒熱:寒(体の熱を冷ます)
・昇降・収散・潤燥:収(気を体の内に収める作用)
・臓腑:肝、脾
・五味:甘(補い滋養する作用)、鹹(軟化させる作用)
・毒性:なし
気血を補う、乳汁分泌促進 など。
美味しいだけじゃないタコの効能効果をもう少し詳しくお知りになりたい方はこちらをご覧ください。
☛ 世界の半数以上は日本人が食べている⁈「タコ(蛸)」
8本足の細マッチョ
タコは低カロリー高タンパクな食材ですが、生よりも茹でて食べた方がタンパク質は更に増加します。
また、タコが海中で踊るように動くさまをテレビなどで見たことがあるかと思いますが、あの体力の源になっているのはタウリン。
疲労回復・血圧やコレステロール値の低下・肝臓の機能を向上、と大活躍のタウリンをタコは全食材中トップクラスの多さで含んでいます。
タウリンを摂取することでこんな効果が得られます。
・ コレステロール・中性脂肪の減少
・ 高血圧の予防
・ デトックスの効果
・ 疲労回復
・ 男性不妊(タウリンが不足すると弱い精子しか作られなくなるとも言われている)
メタボに有効なのはタコ特有の歯ごたえとうま味のもとである「ベタイン」という成分。ベタインは糖の吸収を妨いだり、コレステロール値を低下させたりする効果が期待できます。
以前に日本はイカ好き大国というお話をしましたが、実は世界中のタコもその6割以上を日本人が食べているそう。
ヨーロッパやアメリカではタコは“悪魔の魚“と呼ばれていてあまり食べる習慣がなかったのですが、食のグローバル化が進んで日本食が注目を集めていることもあり、海外での人気が急騰。合わせて値段もどんどんうなぎ上りというのがここ数年の動きです。
たこ焼き屋さんの悲痛な声も耳にする昨今、タコ好きな方は高級食材になってしまう前にせっせと食べておきたいですね
タコと同じくイカに多く含まれるタウリンの活躍を肝臓にフォーカスさせた過去のブログです。
アンチエイジングやダイエットをする上でとても大事な役割がある「肝臓」にご興味のある方はこちらをご覧ください。
☛ イカは肝臓を休めるのに必要不可欠
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ