暑い夏に備えて、鱧で微量元素を補充しよう!
微量元素の重要性と鱧の魅力
暑い日々が続く中、微量元素の補充について考える機会が増えています。
先日、懐石小室で瀬戸内海播磨の「鹿の瀬」で獲れた日本一の鱧を堪能する機会を得ました。最初から最後まで鱧尽くしの料理は、現代の鮮度を活かしたものであり、非常に新鮮で最後まで美味しくいただきました。
鱧といえば骨切りが有名ですが、この技法が戦国時代の終わりに開発されたと聞き驚きました。これは、刀が戦争で使われなくなり、調理場に鋼が行き渡るようになったためだと大将が教えてくださいました。
鱧に含まれる微量元素とその効果
暑い夏に鱧を食べると元気になる気がするのは、免疫力を高めるビタミンAやビタミンD、汗で失われがちなマグネシウムや亜鉛などのミネラル、さらに微量元素のモリブデンが豊富だからです。
通常、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などの微量元素は大量の汗をかかない限り失われませんが、日本の異常な暑さを考慮すると、微量元素補充について真剣に考える必要があります。
微量元素不足への対策
これまで微量元素は通常の食事で十分補えるとされていましたが、起立性低血圧や慢性疲労などを訴える方々の検査では、多くの場合で微量元素が不足していることが分かっています。
特に微量元素が少ない加工食品の摂取機会が増えている現代日本では、過去の栄養学常識から離れて診断していく必要がありそうです。
私自身も暑さ対策として夏バテ防止にワインの量を減らしています。
昨今の夏は気温が40℃を超える地域もあるので、皆様も体調管理には十分ご注意くださいませ。
懐石 小室
東京都新宿区新宿区若宮町35-4
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ