

中華でワインを飲んだら何で〆るのが正解か考えてみた
アルコールとビタミンB1の関係
アルコールは「百薬の長」とも言われますが、医学的にはお酒は少なければ少ないほど良いという流れが進んでいます。
アルコールは肝臓で分解される際にアセトアルデヒドという有害物質に変わり、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。この過程で、重要な役割を果たすのが、アルコール脱水素酵素とビタミンB1。
しかし、アルコールを摂取するとビタミンB1の吸収が悪くなるため、大量のビタミンB1が必要になるというわけです。
白子の麻婆を選んだ理由
そこで、今回私が中華料理の締めとして選んだのは白子の麻婆。
白子は命のもととなる精巣だけあって様々な栄養素を持ちますが、アルコールの分解や糖質をエネルギーに変えるのに必要なビタミンB1やたんぱく質や脂質の代謝をたすけるビタミンB12が豊富に含まれています。
これらはアルコールの分解や糖質をエネルギーに変える代謝を助けるだけでなく、肝臓に働きかけて老化現象を防ぐプロタミンも含まれています。
また、麻婆に欠かせない花椒は消化を助ける健胃薬として役立ち、ネギやニンニクにもビタミンB1が含まれているため、美味しいイタリアワインの締めとして理想的でした。
白子が苦手な場合には、同じくビタミンBが豊富な豆腐や豚ヒレ肉、牡蠣を使った料理もおすすめです。
GONI
東京都港区六本木4-6-4 第5一越ビル 2F
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ