③ 便秘には癖になる薬と癖にならない薬がある。待望の新薬の話も!

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Dr.ピエール大友 (イシペディア編集長)
慢性便秘の症状についてお伺いしてきました。また
最近、便秘の治療法も新薬が出てきて劇的に変わってると言うお話なので詳しくお伺いしたいと思います。

便秘と言うといろんな条件があるようですが、まずどんなことを評価なさるのですか?

Dr.菰池(たまちホームクリニック院長)
どんな病気もそうですけれどもその程度を客観的に評価しないといけないわけです。困ってらいっしゃるポイントは皆さん違うので、それを一元的に評価するという意味で1日の排便の回数。

Dr.ピエール大友
排便の回数。

Dr.菰池
あとは排便する時にいきみを感じるかどうか、苦労するかどうかと言うことでしょうか。

Dr.ピエール大友
いわゆる排便困難感ですね。

Dr.菰池
そうです。排便困難感と言うものです。あとは残便感、出した時に出きっている感じがするかどうか、すっきり感があるかどうかと言うことですね。

Dr.ピエール大友
残尿感は聞いたことがありますけど残便感もあるわけですね。

Dr.菰池
そうですね、残便感も大事。あとはお腹の痛みでしょうか。腹痛があってトイレに行かれる方いらっしゃると思いますけども、排便の時に痛みを伴うかどうか。

Dr.ピエール大友
他はいかがですか?

Dr.菰池
あとは下剤を使っているかどうかとか。

Dr.ピエール大友
お薬を使わないと出るのか出ないのかと言うことですね。

Dr.菰池
はい。あとは時間ですね。トイレに座っている時間はすごく大事ですよね。5分ですぐ終わる方と30分ほどかかる方とではやはり同じ回数でもちょっと分けて考えないといけません。

Dr.ピエール大友
ウンチが終わるまでに本を読み終わると言う方もいらっしゃいますものね。

Dr.菰池
いらっしゃいますね。朝、新聞をそこで読むとか。

Dr.ピエール大友
読み切れてしまうのは問題ありますよね。

Dr.菰池
そういうライフスタイルの方はいらっしゃいますが、医学的には長くトイレに座ることは推奨されていません。

Dr.ピエール大友
短期決戦で。

Dr.菰池
短期決戦でシュッと出るのが一番ですね。

Dr.ピエール大友
なるほど。他はどうですか?

Dr.菰池
トイレに行ってガスだけしか出なかったと言うご経験があると思います。

Dr.ピエール大友
有名なあれですか?カラうんち。(笑)

Dr.菰池(笑)そうですね。
便意があってトイレに行ったのにオナラしか出なかったと言う方は結構いらっしゃると思うんですね。

Dr.ピエール大友
そこらへんが評価の基準になると言うことですね。

Dr.菰池
そうですね。

Dr.ピエール大友
そういう器質性便秘ではない、がんとか大きな病気はない、腸の機能が落ちている場合の便秘に対してどのような治療をしていくのかと言うことをお伺いしたいです。

Dr.菰池
皆さん最初からお薬を飲みたいと言う方は少ないと思います。なので食生活、運動習慣のことをいろいろお聞きして改善すべきポイントがあればそこを改善して頂くことになります。

Dr.ピエール大友
なるほど。このあとそのお話はたっぷりお伺いします!

Dr.菰池
まずは食習慣、運動習慣あるいは原因になる薬物、そういうものがクリアできれば、それでも難しければ薬物療法と言いましてお薬になると思います。まず最初にお出しするお薬は大体どこの病院も今までの病院でも日本では酸化マグネシウムというお薬がメインで使われています。

Dr.ピエール大友
カマと言わているものですね。

Dr.菰池
そうですね。通称カマと言う酸化マグネシウムなのでカ・マ。下剤と言うよりは緩下剤と言いましてお通じを柔らかくするタイプのお薬です。

Dr.ピエール大友
どうですか効きますか?

Dr.菰池
効く方はこれだけで十分効くと思います。先ほどお話しましたが便が硬い方はこの緩下剤、酸化マグネシウムだけで便秘の症状の改善にはなると思います。

Dr.ピエール大友
なるほど。それは腸管から水分を少し引いてくるからですか?

Dr.菰池
そうです。

Dr.ピエール大友
結果としてお通じが緩くなる。

Dr.菰池
便に潤いを持たせると言うことです。なのでお尻を通る時も痛くないし、今までいきんで何10分もかけてお通じをしていた方が緩いお通じをスルッとするようになると言うお薬です。

Dr.ピエール大友
なるほど。カマが第一選択で使われるわけですよね。カマを使えない人はいますか?

Dr.菰池
酸化マグネシウムと言うお薬なのでマグネシウムが結構多いので、特に腎臓の機能が悪い方でしたり、ご高齢の方は酸化マグネシウムを摂り過ぎるとマグネシウムが体の中に溜まってきてしまい高マグネシウム血症と言う状態になってしまいます。そうした場合はちょっと使いづらいですね。

Dr.ピエール大友
渋谷の薬局にいると若い女性が便秘薬をバンバン買っていくんですけどね。他にも刺激が強い便秘薬とかもありますよね?

Dr.菰池
薬局で若い女性が買いに行かれるお薬は商品名で言うとなどのお薬があると思います。コーラックもそうですし、日本ではプルゼニドと言う名前でよく使われている刺激性の下剤と言います。刺激性とはイメージで言うと大腸に鞭を打つような感じですね。動けー!と。

Dr.ピエール大友
なるほど。

Dr.菰池
そういうタイプの下剤は日本で結構汎用(はんよう)されてきましたが、最近では汎用されることが問題と言われてきています。理由としては依存性が結構あるんですね。

Dr.ピエール大友
なるほど。

Dr.菰池
なのでどんどん必要なお薬の量が増えてきてしまう。結果として腹痛の原因になるのであまり使い過ぎないようにしましょうと言うのがここ2~3年で言われてきているトピックになります。

Dr.ピエール大友
プルゼニドとかいろんな他にお薬ありますよね、ラキソベロンとかセンナとか。そう言うものは全部耐性、つまり効きにくくなっていく傾向にあるのですか?

Dr.菰池
はい、そう言われています。

Dr.ピエール大友
そうしたらどうするのですか?いいお薬とかないのですか?

Dr.菰池
刺激性下剤すべてがダメと言うことはないです。上手に使って頂くといいと思います。レスキューのようにひどい時だけ使う。

ですが毎日決まった時間に飲むお薬で安全なお薬、お腹が痛くならないお薬が飲みやすくて続けやすいと思います。ご高齢者でも飲みやすいタイプの下剤でルビプロストンと言うお薬が出てきています。

Dr.ピエール大友
それは何ていう商品名ですか?

Dr.菰池
アミティーザと言うお薬です。

Dr.ピエール大友
アミティーザ。

Dr.菰池
そういうお薬だと割とスムーズに排便ができやすくて耐性がないと言われています。

Dr.ピエール大友
効きにくくならないと言うことですね。

Dr.菰池
はい。ただ若年の方が飲むと吐き気を催すこともあると言うことで、どちらかと言うと中高年の方に推奨されている薬剤と言うことになります。

Dr.ピエール大友
他には?

Dr.菰池
最近だとリンゼス、グーフィス、モビコールと言う3つのお薬がここ2~3年で出てきています。どれもそれぞれ良いところ、悪いところはあまりないかな。

Dr.ピエール大友
吐き気があるくらい?

Dr.菰池
そうですね。多少吐き気があったり少しお腹が張ったり、効き過ぎて下痢になったりと言うのはありますが、
どのお薬にもそれぞれ特徴があります。

私もよく処方していますが皆さんによく効くとおっしゃって頂いています。

Dr.ピエール大友
痛みを診察していると、患者さんは高齢者が多いので意外と便秘との戦いなんですよね。痛みを抑える薬は便秘を引き起こすことが多いし、もともと活動量の少ない方もしくは活動量が少なくなった方が多いので便秘に困ることが多いのですが、そういうのは基本お薬で対処していれば良いものですか?

Dr.菰池
そうですね。結局お薬の量だけ増えていくのもあまり。。。

Dr.ピエール大友
よくある話ですよね。

Dr.菰池
ポリファーマシーと言う言葉があります。お薬だけでお腹いっぱいになっちゃうぐらいたくさんお薬飲まれてる方、例えば10種類、15種類飲まれている方、もいらっしゃいますが、個人的にはあまり好ましい状態とは思わないですね。

Dr.ピエール大友
お薬同士の相互作用がどうなるかわかっていない部分も現実にありますからね。

Dr.菰池
はい。

Dr.ピエール大友
と言うことで便秘においてもライフスタイルを見直すことが重要と言う結論でよろしいですか?

Dr.菰池
はい。便秘は予防もできると思いますし、治療ももちろんできると思います。それはやはりお薬に頼るよりはライフスタイル、食生活・運動習慣の改善が一番肝になると思います。

Dr.ピエール大友
ではこのあと慢性便秘に対する最高のライフスタイルを菰池先生に教えて頂きたいと思います。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

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