

サワラとアスパラガスを使って疲労回復
疲労回復とデトックスに役立つ春の味覚
誕生日を迎え、少し肝臓がお疲れ気味のピエール。
疲労回復のために積極的に摂るようにしている食材の一つが、アスパラガスです。
アスパラガスに含まれる「アスパラギン酸」は、疲労回復効果でよく知られていますが、その他にも体内の有害な物質を尿に変え、体外へ排出する作用があります。
今回、アスパラガスと合わせたのは、西日本で春の訪れを告げる魚の一つである鰆(さわら)。実は鰆も利尿作用のあるカリウムを生の魚類の中で3位と多く含んでおり、ナトリウムを排出してくれるため、むくみやデトックス対策に効果的です。
鮮度が命、岡山直送の鰆を生で味わう贅沢な2種の前菜
今回の鰆は、岡山県からお刺身で食べられるほど新鮮な切り身を直送していただきました。そこで、素材本来の味を活かすため、シンプルに2種類の前菜として春の訪れを満喫することにしました。
一つ目は、シンプルに塩とオリーブオイル、無農薬レモンの皮をすりおろして和えたイタリア風。二つ目は、少量のナンプラーと塩漬けの卵黄でタイ風に仕上げました。
ポイントは、アスパラガスをピーラーで薄く薄く切って、生で食すという点です。春先の柔らかなアスパラガスならではの甘味と食感は、まさに驚き。ぜひ皆様にもお試しいただきたいです。
東京の魚屋さんやスーパーで見る鰆とは異なり、今回取り寄せた鰆は透明感にあふれていました。
鰆は鮮度が落ちやすいため、焼き物や西京漬けが一般的な調理法ですが、岡山には鮮度の良い上質な鰆を求める市場があり、全国から新鮮な鰆が集まってくるそうです。
まずはさっと湯引きをして塩でいただいてみると、跳ね返るような弾力と上品な甘さが際立ちました。
鰆はその他にも脂質の代謝に大きく関わるビタミンB2が豊富なので、高脂血症が気になる方にも良いかもしれません。
今回は生で前菜風にいただきましたが、旬が続くうちにアスパラガス、トマト、ニンニクを使ったアクアパッツァにしても良いのではないかと考えております。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ