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軍艦巻きを食べて最先端が当たり前になるまでの大変さを知る

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軍艦巻きを発明したのは銀座久兵衛

銀座久兵衛の若旦那こと三代目今田景久さんの真ん前でお寿司を握っていただくという有り難い機会を頂きました。

久兵衛さんは老舗中の老舗ですが、今では当たり前になったことを数多く発明したお店としても有名。
その一つが軍艦巻き。

「The History of 久兵衛」より引用しますと

昭和16年頃、ある常連のお客様が、北海道からウニを持参して、「これで寿司を握ってくれ、」と言いました。
当時、柔らかくて握るとすぐ崩れるような食材を寿司ネタにする発想はありませんでしたが、先代主人、今田壽治は二つ返事で引き受けました。

試行錯誤の末、たどり着いたのが、海苔で囲んだシャリのうえにウニを乗せる今のスタイル。

戦時中ということもあり「軍艦巻き」と呼ばれるようになりました。

海苔のパリパリした食感の後にウニ本来の味がシャリに絡んで絶妙なおいしさを引き出す新しい寿司の握り方。
お客様は大変喜びましたが、江戸前の伝統にこだわる同業者からは「ゲテモノ」と非難されました。

”病気を見ずして病人を見よ”の精神

この話、ピエールに刺さりました。

エイジング(老化)を治すという概念で根本的な原因を追求して全人的に治療する当時としては珍しいアンチエイジングクリニックを始めたのが2009年。

最初は同業者からは両手を挙げて賛成されたわけではないのですが、患者さんの目線で治療しているうちに数多くの方に応援していただいけるようになったことを思い出しました。
これから10年で日本も世界も再生医療が既存の治療に割り込んできます。

既存の医療とも様々な軋轢が生まれてくる気もしますが、母校である慈恵医大のテーマである”病気を見ずして病人を見よ”の精神を忘れずに医療に携わっていきたいなと考えてます。

これからも宜しくお願いします。

銀座久兵衛
東京都中央区銀座8丁目7−6

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、
個別化医療(precision medicine)を実践している。
免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。

 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ    

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