中国で代表的な漢方食材「なつめ」 なつめ
日本ではあまりなじみのないなつめですが、中国では古くから栄養豊富な食材と知られ、漢方薬としても重宝されています。旬は8月中旬からで、寒冷地では10月末あたりまでとなります。
栄養素
なつめには、老化防止、貧血予防、ダイエット効果など女性の悩みを解消する成分が多く含まれています。
中国では「一日になつめを3個食べると老いない」と言われるほどに、なつめには老化を防止する効果があります。なつめには抗酸化作用を持つ成分が含まれており、シミやシワの原因となる活性酸素を抑制します。
また、なつめには鉄や葉酸が含まれており貧血の予防に効果的です。葉酸は水溶性ビタミンで、赤血球を作り出します。そして鉄分の吸収をよくする効果もあります。
また、サポニンというコレステロールや中性脂肪を抑制する効果がある成分も含まれており、脂肪の蓄積を防いで太りにくい体へと導きます。その上、ビタミンB5(パンテトン酸)が代謝を高めて脂肪を燃焼し、食物繊維が老廃物を排出させてくれるためにダイエットに効果的です。
乾燥なつめの主な栄養成分(可食部100g本あたり)
・食物繊維・・・12.5g
・葉酸・・・140μg
・カリウム・・・810mg
・マグネシウム・・・39mg
・鉄・・・1.5mg
効能・効果
便秘予防:水溶性食物繊維が腸内環境を整え、不溶性食物繊維が便通をスムーズにする
貧血予防:葉酸が赤血球を作るのに必要な鉄分の吸収をよくして貧血を予防する
老化防止:活性酸素が生活習慣病や肌の老化を防止する
むくみ予防:カリウムが体内に溜まった不要な水分を排出しむくみを解消させる
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)
・臓腑:心・脾・胃
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし
疲労回復
不眠改善
貧血・めまい予防
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
生のなつめは乾燥しないように密閉袋に入れて冷蔵庫で保存します。また、干しなつめは高温多湿を避けて冷暗所で保存します。
干しなつめはそのまま食べることができ、生で食べるよりも甘みも増して栄養価が高くなります。干しなつめを煮出したなつめ茶は、非常に健康に良く、貧血防止などさまざまな効果が期待できます。