選ばれしものはフカヒレになれる「サメ(鮫)」 さめ
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サメは昔から恐ろしい生き物と言うイメージがありますが、食用とする文化は日本各地にみられます。サメの肉は低脂質で低カロリー、高蛋白質、骨は全て軟骨質なので老人や子供にも適した食材と言えます。サメは体液の浸透圧調節に尿素が使用されているため鮮度が落ちるとアンモニア臭が生じます。
高級食材のフカヒレは、サメのヒレを乾燥させたもの。 日本では宮城県や千葉県でとれたフカヒレを中国に輸出しています。 サメは400種類くらいいるといわれていますが、フカヒレに使われるサメは最高級のモウカザメやアオザメなどに限られています。
栄養素
サメは高蛋白、低糖質の食材です。植物由来のβ-カロテンと動物由来のレチノールの2種類を含むビタミンA、特にサメの肝油はビタミンAの宝庫です。ビタミンB6やビタミンB12、ビタミンEなども含まれています。
サメの脂肪分には、DHAやEPAが多く含まれており、これらの成分は血管を綺麗にする作用があります。
サメの主な栄養成分(可食部100gあたり)
・蛋白質・・・・・・・・18.8g
・脂質・・・・・・・・・0.6g
・カリウム・・・・・・・280㎎
・カルシウム・・・・・・5㎎
・鉄分・・・・・・・・・0.4㎎
・ビタミンE・・・・・・0.9㎎
・ビタミンA・・・・・・9㎍
・ビタミンB1・・・・・0.12㎎
・ビタミンB2・・・・・0.11㎎
・ビタミンB3・・・・・0.9㎎
・ビタミンB5・・・・・0.49㎎
・ビタミンB6・・・・・0.24㎎
・ビタミンB9・・・・・4㎍
・ビタミンB12・・・・・0.3㎍
効能・効果
サメに含まれるビタミンB6は、アミノ酸を作る事で肌の再生力を強め、皮脂を抑える効果があります。ビタミンB12は体の代謝を良くし老廃物を出す効果があります。そしてビタミンEには老化の原因となる活性酸素を抑制する効果があります。
脂肪分に含まれるDHAやEPAには、血管を綺麗にする効能があり、血圧を下げ、動脈硬化を予防する効果が期待されます。
東洋医学的側面
・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・臓腑:脾・胃
・五味:甘(補い滋養する作用)・鹹(軟化させる作用)
・毒性:無毒
消化吸収機能を高める、気血を滋養する
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
サメは新鮮なものは刺身でも食べる事が出来ますがフライや煮付け、練り物などに利用されます。
サメの身を冷凍保存する場合には、袋に入れて脱気包装をし、またはラップなどできっちり包み冷凍保存して下さい。冷凍してから脱気包装しても大丈夫です。解凍する場合には氷水での解凍がおすすめです。