全身に気を送る「もち米」 もちごめ
もち米に含まれている栄養成分は白米とあまり変わらないですが、もち米にはアミロペクチンという成分が多いため熱を加えると強いねばりけが出るのが特徴です。
もち米の収穫は8月~11月で、お餅やお赤飯、もち菓子など色々利用範囲も多く、日本だけでなくお米を食べる文化のある国、中国やフィリピン、タイなどでも栽培されています。
なぜ祝いの席でお赤飯(赤いご飯)が食べられるようになったのかということですが、神社など神聖な場所で、鳥居など赤が使われていますが、赤い色には厄を払う力があるとされているからです。
栄養素
もち米に含まれる炭水化物でその主な成分の糖質は、ブドウ糖に分解され脳の活動に必須な栄養素といえます。
もち米には炭水化物ばかりでなく、たくさんの栄養が含まれていますが脂質は少ない食材です。
もち米の主な栄養成分(可食部100gあたり)
・蛋白質・・・・・・・・6.4g
・脂質・・・・・・・・・1.2g
・炭水化物・・・・・・・77.6g
・カリウム・・・・・・・57㎎
・カルシウム・・・・・・5㎎
・鉄分・・・・・・・・・0.2㎎
・ビタミンB1・・・・・0.12㎎
・ビタミンB2・・・・・0.02㎎
・食物繊維・・・・・・・1g
効能・効果
もち米は、気(全身のいたるところを流れる目には見えないエネルギー)を補う効果が高い食材です。気を充実させることによって疲労感を取り、新陳代謝を促し、健康と美容に効果があります。
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)・収(気を体の内に収める作用)・燥(体に溜まった余分な水分を排出する)
・臓腑:脾、肺
・五味:甘(補い滋養する作用)、苦(気を降ろす、固める作用)
・毒性:無毒
疲労回復、冷え症、下痢、多汗を止める
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
もち米の消費期限は1~2年位ありますが、最もおいしく食べる事が出来るのは1~2ヶ月位です。湿気に弱いですが乾燥しすぎると、ヒビが入りやすくなるので注意が必要です。なるべく冷暗所で保存して早くに食べるようにして下さい。穀物につく虫にも気をつけて下さい。
もち米の保存方法としてはお餅にして、ラップで空気が入らないように包み、密封容器に入れて冷凍で保存するとかなり長期の保存が出来ます。
本来うるち米を使って作る甘酒も、もち米で作ると、もち米に入っているデンプンはブドウ糖から出来ているのでうるち米で作った甘酒より、より甘みの強い甘酒が出来ます。