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酵素を摂るなら缶詰ではなく生の「パイナップル」 ぱいなっぷる

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パイナップルは多年草の植物で、土壌を選ばずに熱帯のやせた土壌や乾燥した寒妙でも良く育ちます。

パイナップルの果実には芳香があり、多汁でさわやかな酸味と甘みがあるのが特徴です。

パイナップルは年間を通してタイ、ブラジルやコスタリカ、フィリピンなどから輸入されているので旬はないと言えますが、国産のパイナップルでは、沖縄本島(5月中旬~8月初旬)、石垣島(4月下旬~7月下旬)が収穫時期になります。90パーセント以上がフィリピンからの輸入となっていて国内の生産量はきわめて少ないです。

栄養素

パイナップルには風邪の予防や疲労回復、肌荒れを防ぐ効果のあるビタミンCが多く含まれており、糖質のエネルギー代謝を促すビタミンB1なども含まれています。

パイナップルには、食物繊維も多く含まれており、食物繊維は、腸内環境を綺麗に整えます。また、ブロメラインというタンパク質分解酵素の他、鉄やマグネシウムも含まれています。ブロメリンは熱を加えるとタンパク質分解作用が無くなりますので、熱処理された缶詰のパイナップルなどにはこの作用はありません。

パイナップルの主な栄養成分(可食部100gあたり)

蛋白質・・・・・・・・0.6g
脂質・・・・・・・・・0.1g
炭水化物・・・・・・・13.4g
カリウム・・・・・・・150㎎
カルシウム・・・・・・10㎎
鉄分・・・・・・・・・0.2㎎
ビタミンC・・・・・・27㎎
ビタミンB1・・・・・0.08㎎
ビタミンB2・・・・・0.02㎎
食物繊維・・・・・・・1.5g

効能・効果

豊富な食物繊維は便通を良くし、生活習慣病の予防にも効果が期待されます。

胃の調子を整える効果が期待されるクエン酸は、プロメリンとともに腸内環境を整え、消化吸収を助ける効能があります。

ビタミンB1やビタミンCは疲労回復に役立ち、疲れを取り除いたり、美肌効果や、シミそばかすの発生を抑える効果が期待されます。

東洋医学的側面

・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)・収(気を体の内に収める作用)
・臓腑:肺・脾・腎
・五味:甘(補い滋養する作用)・酸(収僉、免疫力を高める作用)
・毒性:無毒

唾液分泌促進・消化促進・利尿・下痢を止める

栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法

良いパイナップルは葉の色が濃い緑色で、葉先まで枯れずにピンとしていて、胴が黄色みを帯びている物を選び、手に持った時にずっしりと重く、カビなどが生えていないかを良く見て選んでください。

買ってきたらなるべく早く食べるのがおすすめですが、保存する場合には新聞紙などにくるんで、葉の部分を下にして、冷蔵庫の野菜室や冷暗所で保存して下さい。

カットされたパイナップルを買った場合には、ラップに包み冷蔵庫で保存、また実の部分だけを一口サイズに切り冷凍庫で凍らせて保存すると、シャーベットやジュース、などに便利です。

 

【監修】 大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

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