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ウニとシャンパーニュの贅沢なマリアージュ

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雲丹とシャンパーニュの至福

帰る頃には雲丹の棘が生える献立と銘打った、雲丹尽くしの会に誘われました。

過去には5種類のウニが揃うこともありましたが、気候変動や災害もあり、今回は蝦夷馬糞、本州紫、赤ウニの3種類でした。

ウニは日本人がたくさん食べているイメージがありますが、モナコやスペインでも人気が高い食材です。
モナコではシャンパーニュ、ガリシア地方で食べた時はアルバリーニョを合わせて楽しんでいました。

そのため、この日はドラピエのブリュットナチュールと、新潟はフェルミエさんのアルバリーニョを持ち込んで、ウニを堪能しました。
ちなみに、ウニとのマリアージュでは、極辛口のシャンパーニュがおすすめです。

ウニの成分と食の楽しみ方

実はウニは抗酸化物質の塊のような食べ物で、ビタミンEセレンが特に豊富です。

抗酸化物質はたくさんありますが、抗酸化サイクルはセレンとビタミンEがないと始まりません。そのため、ビタミンCやコエンザイムQ10だけを摂っていたとしても、効果が半減してしまうこともあります。

他にも、体内でビタミンAに変換されるβカロテンももたっぷりと含まれているので、お肌や髪の毛にトラブルを抱えている人にはとてもおすすめです。
しかし、最近はウニが高価なので、頻繁に食べるのは難しいかもしれません。

写真は江戸の夏寄席「鮑の新茶寄せ、鮑の貝トロと雲丹」です。
今よりも涼しかったと推測される江戸時代ですが、エアコンがない家屋での生活は決して過ごしやすくはなかったと思われます。

しかし、このように目から涼を感じて楽しんでいたことは、大変風流なことですね。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ  

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