フランクフルトを食べながら加工食品がなぜ体に悪いといわれているかを考えてみた
フランクフルトの名物と言えばソーセージ
コロナの影響も収まって3年ぶりにドイツに出かけております。
フランクフルトといえばソーセージで有名。正式にはフランクフルター・ヴルストというのだそう 。
クラインマルクハトレ市場にある大人気のお店を友達に教えてもらい突入しましたが、確かにここだけが大行列。
様々な大きさのソーセージがお湯にプカプカと浮かんでいて、おばさんと相談しながらサイズを決めて量り売りしてもらうというシンプルなスタイル。
素朴なお味でとっても美味しいのですが、Dr.ピエールは加工肉は好きだけど余り食べないようにしています。
というのも数年前にWHO(世界保健機構)が1日50グラム摂取すると、大腸がんのリスクが18%増加、加工肉に含まれるニトロソアミンの発がん性の評価は喫煙やアスベストと同じく最も高いレベルと発表したから。
身体に悪いとされている添加物は何が悪いのか?
ニトロソアミンは発色剤として知られる亜硝酸ナトリウムが肉の成分であるアミノ酸と反応して作られます。
歴史を紐解けばフランクフルトでは亜硝酸ナトリウムなしで作られていたのですが、ボツリヌス菌などの感染症などの対策として繁殖を抑える目的で添加するようになったとのこと。
何が正しいのかを求める議論は難しく、Dr.ピエールの本音は感染症も怖いし、発がん物質も怖い。
Dr.ピエールは何事も楽しみながら生きていきたいタチなので、身体に悪いと言われるアルコールも嗜みたいし、フランクフルトも食べたい。
こんな時は昔はどうやって食べていたのかを立ち止まって考えるのがDr.ピエール的医食同源思考。
フランクフルトの付け合わせといえばキャベツを原料とするザワークラフト。
キャベツはブロッコリーやカリフラワーなどと同じアブラナ科アブラナ属の多年草で、その祖先は薬用効果の高い「ケール」です。
キャベツの効能・効能には、
■胃粘膜の修復
キャベツに多く含まれるビタミンUには胃酸の分泌を抑制し、胃の炎症を抑えたり、胃粘膜を修復したりする働きがあります。またビタミンKには胃潰瘍などによる出血を抑える働きがあります。
■抗酸化作用
キャベツに含まれるビタミンCは抗酸化作用が高く、細胞の老化を抑え、アンチエイジングの効果があります。また、ビタミンCには免疫力を高め、病気を防ぐ働きもあります。
■便秘の改善
キャベツには食物繊維が多く含まれており、便秘の解消や整腸の効果があります。
■むくみの改善
カリウムは水分の排出を促し、むくみの解消に効果があります。
■抗がん作用
キャベツに含まれるフィトケミカルの一種イソチオシアネートには抗がん作用があると期待されています。
東洋医学的には、
・寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)
・昇降・収散・潤燥:特になし
・臓腑:胃、小腸
・五味:甘(補い滋養する作用)
・毒性:なし
東洋医学としての「補益脾胃」の働きがある
食べ物の消化吸収を促進、消化不良・食欲不振などを解消する
胃痛、胸焼け、胃の不快感などを改善する
「気」・「血」・「水(精)」のうち「気」のエネルギーを補い疲労回復をはかる
胃腸虚弱を改善し、利尿、整腸、便通を整える効果がある
アブラナ科のお野菜には腸管の免疫力を高める作用があるわけで理にかなっているというわけですね!
完全無欠の食材を探すのも一つの方法ですが、食材を組み合わせることでこころとからだに良い方法を考えたいと思ってます。
加工食品についてもう少し詳しくお知りになりたい方はこちらをご覧ください。
☛加工食品の安全性やトレンドを深堀り
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ