吸収と代謝 (鉄) きゅうしゅうとたいしゃ

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食品から摂取された鉄は小腸で吸収されますが、吸収率はあまり良くありません。一日1~1.5mgとごくわずかで食品から摂取した鉄の大部分は糞中にそのまま排出されると言われています。

食品に含まれる鉄はヘム鉄と非ヘム鉄に分類されます。
ヘムとはポルフィリンと呼ばれるタンパク質の中心に含まれている鉄の化合物で、この中心にある鉄がヘム鉄です。それ以外のタンパク質に囲まれていない鉄を非ヘム鉄と言います。

この二つは吸収力の高さが大きく異なります。
摂取した鉄分のうちヘム鉄は10%~20%吸収され、非ヘム鉄は1%~6%吸収されます。

このことからヘム鉄は吸収されやすく、非ヘム鉄は吸収されにくいことがわかります。
また、ヘム鉄は非ヘム鉄に比べ胃への刺激が少ないことで知られています。

鉄は体内で繰り返し利用されますが、女性の場合月経の際に体外に排出されてしまうため男性より鉄を多く摂取する必要があります。
鉄の吸収をより良くするにはビタミンCやタンパク質と一緒に摂取すると効果的です。
それとは反対にふすまやフィチン酸、ポリフェノールなどは非ヘム鉄の吸収を阻害するため、貧血を予防、改善したい方はその摂取量などには注意が必要と言えます。

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