① 潰瘍性大腸炎とは

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Dr.大友(渋谷セントラルクリニック総院長)
今日は潰瘍性大腸炎のお話について、たまちホームクリニック院長のDr.菰池にお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

Dr.菰池 (たまちホームクリニック院長)
よろしくお願いします。

Dr.大友
潰瘍性大腸炎って聞き慣れない人には聞きなれないかも知れないですけど、結構患者さんの多い疾患なんですね。

Dr.菰池
確かに最近までは難病、いわゆる患者さんの数が少なかった病気だったです。
ただこの数年で非常に患者さんの数が増えていますので、もしかして耳にされた方も多いのではないかと思います。

Dr.大友
有名な方も多いですね。確か首相もそうだったと記憶しております。

Dr.菰池
そうですね。安倍首相もそうだと思います。

Dr.大友
実際には凄い勢いで増えているんですか?それとも少しずつ増えているんですか?

Dr.菰池
もともと母集団がそんなに多くないので、その年間に何十万人増えているってわけではもちろんないです。
ただここ最近は数年で数万人単位と増えてます。日本では、潰瘍性大腸炎の患者さんの登録数が20万人に届くがどうかってところまで増えています。

Dr.大友
ということは年間でも4、5000人ぐらい方が増えているような感じですね。

Dr.菰池
そういう計算になりますね。

Dr.大友
急激に増えていると言うことは遺伝子の問題ではないですよね。
どちらかというとライフスタイルが関係している印象を持ちますけど如何ですか?

Dr.菰池
そうですね。
今の現時点では原因が不明とされていますので、ライフスタイルだけが原因とは言い切れません。おそらくライフスタイル以外の様々な原因で起きうる疾患だと言われています。

Dr.大友
なるほど。
まず潰瘍性大腸炎とは具体的にどんな症状なのかをお伺いしたいと思います。
潰瘍性大腸炎の初発症状、つまりどういったことで患者さんは病気に気付かれるんですか。

Dr.菰池
色々なタイプがあります。
最初からひどく症状が出る方なんかは突然、腹痛、下痢、血便。
よく言われるのはゼリー状の血便、粘血便なんて言い方をしますけれども、そういった症状が出る方が多いですね。

Dr.大友
お腹が痛くなって、お通じを見てみると下痢っぽい。しかもそれがドロドロしたゼリー状っていうのはもうイチゴゼリーみたいな感じでしょうか?

Dr.菰池
そうですね。
我々が医大生の頃に教科書で習ったのは、潰瘍性大腸炎ではイチゴジャムみたいなゼリー状の血便が出るということでしたね。

Dr.大友
イチゴジャムの前に気づかれることもあるんですか?

Dr.菰池
慢性的に腹痛がある、慢性的に下痢気味である、時折血液が便に混じる、そういうことで気付かれる方もいらっしゃいますね。

Dr.大友
いわゆる IBS(過敏性腸症候群) のような感じだと思っていたら、実は潰瘍性大腸炎だったみたいなこともあるんですか。

Dr.菰池
ありますね。
IBS(過敏性腸症候群)の場合は血便が出ることはあまりないので、下痢に血液が混じってくるようであればこの潰瘍性大腸炎を疑っても良いかもしれません。

Dr.大友
下痢に血液が混じるわけですね。
このあとは潰瘍性大腸炎がどういう部位にできるのかという解剖学的なお話をお伺いしたいと思います。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

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