⑤ クローン病を発症させる主な原因は高脂肪食

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Dr.ピエール大友 (イシペディア編集長) 
近年クローン病の患者さんが急激に増えているということは、ご先祖様は遺伝的にはクローン病になりやすかったけれども昔ながらの和食を食べている限りは発症しなかった。でもその子供や孫の世代は食べ物だったり腸内環境が変わったことによってクローン病が起きてしまうことになったということですか?

Dr.菰池(たまちホームクリニック院長) 
その通りですね。

Dr.ピエール大友 
例えばどんな食べ物がダメなのですか?

Dr.菰池 
クローン病を引き起こしやすいのは高脂肪食と言われています。

Dr.ピエール大友 
高脂肪とは油が多いことですね。ちなみに油とは動物性の脂肪ですか?

Dr.菰池
植物性よりは動物性の脂肪ですね。

Dr.ピエール大友 
ほかはどうですか?

Dr.菰池 
かつて言われていたのは高カロリー食ですね。カロリーが非常に多い食事と言うのもよくないです。

Dr.ピエール大友 
クローン病は免疫疾患だと言うことを考えると、炎症が起き始めるためには何らかの免疫反応が起きていると言うことですね。

Dr.菰池 
高カロリー食と言いましたけど、その中でも蛋白が大きな要因となっています。特に動物性の蛋白に対して抗原抗体反応と言いますが、免疫の反応が過剰になってしまうような胃腸の体質を持っていらっしゃる方にクローン病は起きやすいと言われています。

Dr.ピエール大友 
これまで炎症性腸疾患と言うと潰瘍性大腸炎とクローン病の二つのお話をお伺いしてきたわけですが、その原因となる食材と言うものには差はあるのでしょうか?

Dr.菰池 
非常に難しいご質問ですね。似て非なる病気ですので結果的にその病気に対して悪い食事は似通ってはいますが、全く同じではないと思います。

Dr.ピエール大友 
抗体を作りやすくなるということは、関係している食品が違うと言うことでしょうか?

Dr.菰池 
あると思います。

Dr.ピエール大友 
それはどちらが顕著なのでしょうか?

Dr.菰池 
おそらくクローン病の方が抗体免疫反応としては強く出てしまいますので、潰瘍性大腸炎よりも食事の抗原抗体反応としての免疫上は起きやすいのではないでしょうか。

Dr.ピエール大友 
いろんなものに反応しやすい人がクローン病になりやすい。それはもともと遺伝的にあったかもしれないし、腸内環境が何らの理由で悪化していて、食事がトリガーになって病気を発症してしまうと言うことなのですね。

Dr.菰池 
はい、そう思います。

Dr.ピエール大友 
この場合の炎症は例えばTNF-αとかですか。

Dr.菰池 
そうですね。TNF-α病と言われています。炎症を引き起こす要因としてTNF-αは重要な働きをしていると思います。

Dr.ピエール大友 
TNF-αを抑えるために生物学的製剤などのお薬を使うと言うことですね。

Dr.菰池 
はい。そういったお薬は逆に言うと良く効くのでしょうね。

Dr.ピエール大友 
わかりました。

こうした食べ物を食べているとクローン病になりやすいだろうと思われている食材は専門医の目から見たらあるわけですよね。

Dr.菰池 
そうですね。

Dr.ピエール大友 
この後はクローン病になられてしまった方にはこういった食べ物は腸に優しくないと言うことも含めての視点からアドバイスをお伺いしたいと思います。

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

菰池信彦 たまちホームクリニック院長

日本内科学会認定医、日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化管学会認定指導医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本ヘリコバクターピロリ学会認定感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本カプセル内視鏡学会認定医、日本医師会認定産業医

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