名シェフと考える医食同源。京都LUDENSの田淵章仁シェフ

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医食同源とは、中国の薬食同源思想から着想を得て日本で作られた言葉。お食事に気を付けることで、病気を予防したり、治療したりする哲学のこと。こうした概念は決してアジアだけで考えられていたわけではなく、紀元前からヒポクラテスが提唱しているように古今東西から食事と健康の関係は切っても切り離せないものでした。

今回は京都でイタリア料理と薬膳の融合を実践されているLUDENSの田淵章仁シェフにお話しをお伺いしました。

田淵シェフはイタリア料理でイメージされる美味しいけど重いというイメージを変えて、イタリア料理で健康を表現されたいということで、「身土不二」と「一物全体」をコンセプトに掲げておられます。

身土不二は近隣で収穫された旬の食材を食すことを意味しますが、京都、滋賀、福井など近隣の拘りがある生産者さんから届いた食材を使っているとのことです。

一物全体とは食材を余すことなく食すことを意味しています。野菜の皮、のアラ、お肉の筋や骨には不足しがちなミネラルアミノ酸が豊富に含まれているので栄養のバランスを取り、体調を整えるのにも最適だと思います。

嬉しいことにカウンターからはそうした概念でお料理されているのが良く見えます。お茶スパイスなどを無理なく取り入れたお料理は薬膳料理のように思えますが、DRピエールとしては素材を大事にするイタリア料理という印象を受けました。

 

個人的に嬉しかったのは、西洋料理では難しいラクトースフリーグルテンフリーやお肉抜きのお料理にも対応されていることです。得てして、健康に良いお食事というとカラダに良いものを足すことに目がいきがちですが、最新の免疫栄養学ではカラダに合わないものを避けるのも重要な概念とされています。

田淵シェフは健康と美味しさという二つの軸とした新しいジャンルのお料理を生み出されようとして試行錯誤されているのが良く伝わってきました。

シェフ曰く、『私共はネイティヴジャパニーズテイストを目指しています。お魚、お肉をバランス良く、そして良質な素材✖︎植物性発酵食を食べる事が今のところネイティヴな日本人にはbest』と思っているとのことでした。その一方で、『これからはどれだけ個人の意向に寄添いつつ、プロのシェフとして足りない物は足すし、要らない物は引く。といった更に良いご提案ができるレストランを目指したい』とお話されていました。

医食同源に対する熱い思いを持つ田淵シェフをイシペディアも応援したいと思います!

[築100年以上の古民家を改装した趣のある店内で素敵なお料理がいただけます]

LUDENS 田淵 章仁氏

1979年、滋賀県生まれ。インテリアデザイナーを志し勉強する中、怪我をキッカケに料理人になることを決意。

元々物をつくることが好きだったこともあり、料理の修業を開始。イタリア、ドイツ、フランス料理店と、様々なレストランにて腕を磨く。

2009年自身の店【Clementia】をオープンしたくさんの人に愛されるお店に発展。2017年【LUDENS】として新たにスタート。現在に至る。

書道準師範中等下 国際薬膳食育師

 

大友博之 渋谷セントラルクリニック エグゼクティブ ディレクター

日本抗加齢医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本医師会認定産業医、国際抗加齢医学会専門医(WOSAAM)

免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、再生医療、運動療法を取り入れた新しい統合医療をベースにした診療で著名人にもファンが多い。最先端の西洋医学に通じている一方で、「鍼治療の魔術師」と呼ばれるほど鍼治療の名手で東洋医学にも造詣が深い。

またワインと健康食の愛好家しても名高く、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのワイン騎士団から名誉ある「シュバリエ」を叙任されているほか、料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有する美食家が集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会の「オフィシエ」でもある。

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