膀胱がんのまとめ

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どんな症状で見つかるの? 真っ赤なお小水が出たら要注意

膀胱がんの初期症状としてもっとも多くみられるのがお小水をしたときに真っ赤な血液が出る、いわゆる血尿です。
肉眼的な血尿は膀胱がんが進行している時だけではなく、初期の膀胱がんでも認められます。
また血尿は膀胱炎などの良性疾患でもみられる症状ですが、良性疾患では痛みを伴うことが多いのに対して、膀胱がんでは一般的に痛みを伴いません。
ただ進行すると腎臓が腫れて水腎症になってしまい、そうなると腰が痛くなったり、背中が痛くなることもあります。

他にはお小水をした後もまだ残っているような残尿感。そのほかの症状としては、頻尿尿意切迫感下腹部の痛みなどが挙げられ、このような症状で発症することもあります。また膀胱刺激症状といって、膀胱が針で刺激されているような排尿時の痛みの症状が続く場合もあります。

出血が多くなると疲労感やふらつき、息切れ、顔色が青白いなどの貧血による症状がみられることもあるので、早めに病院に行くことが大事です。

 

 

原因 こんな人は要注意!

膀胱がんは女性より男性に多く、年齢は65歳以上に多いです。
喫煙者塗料や有機溶剤を扱う人アフリカに渡航する人は要注意。

膀胱がんになり易い原因は一番は煙草。男性の50%以上、女性の約30%は喫煙が原因と推測されています。
喫煙者は非喫煙者と比べてがんの発生率が24倍ほど高くなるといわれています。

塗料に含まれている化学薬品。塗料業者に膀胱がんが多いのには、塗料の中にベンゼン、ナフチルアミン、ベンジジン、アミノビフェニルなど有害物質が含まれているためと言われている。他には井戸水を飲む人はヒ素にも注意する必要があります。

その他の原因としてアフリカの住血吸虫。寄生虫の卵が膀胱がんを誘発する。アフリカによく渡航したりする人は気を付けた方がいい。

それ以外では、長期間、尿道カテーテルを入れている方、膀胱に結石がある方、骨盤内臓器への放射線治療による膀胱への被ばく、薬剤(シクロフォスファミド、フェナセチン含有鎮痛剤など)などもリスク因子になると考えられています。

 

 

予防 予防するお食事ってあるの?

膀胱はお小水の通り道なので、常にきれいなお小水を出すために水をたくさん飲んで濁りのないきれいなお小水をたくさん出すという繰り返しが大事です。

水分は水以外では緑茶がおすすめ。

膀胱がんを予防する食べ物としては柑橘系のフルーツ。
またカテーテルが入っている人はお小水が管に詰まることがありますが、クランベリージュースを飲むと詰まりにくくなるという報告があります。
そのほかにブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ケールなどのアブラナ科の野菜、雑穀、ナッツなど抗酸化物質と食物繊維が豊富なものは腸内環境を整えるために非常に良いのでお勧めです。

予防にはこうした食材は避けたい

膀胱がんで好ましくない食材や食事では赤身の多い肉ハムソーセージベーコンなどの加工食品。どうしても食べたいときは野菜多めと一緒に食べる工夫が重要。

 

検査・診断 

膀胱がんは、大きく分けて膀胱の筋肉に浸潤しているかしていないかで大きく治療が変わります。

膀胱がんが疑われると、まず尿細胞診検査、腹部超音波検査、膀胱鏡検査などを行います。尿細胞診検査にてがんの疑いがある場合、膀胱鏡検査などで膀胱内に腫瘍を認める場合には、内視鏡下に腫瘍を切除してがんかどうかを確認します。
がんであった場合には、CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィなどの画像検査を行い、がんの広がりや転移の有無を調べます。

1.筋肉に浸潤していない場合
内視鏡的に腫瘍だけを削る、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)。

全身麻酔や腰椎麻酔をして尿道からカメラを入れて削る比較的負担が少ない治療法。

2.膀胱の上皮内がんの場合
BCG
を膀胱内に入れる治療法。

3.筋層に浸潤していた場合
膀胱を全部取る。腹腔鏡やロボット手術も保険収載されたのでミニマムインべーシブ、低浸襲な手術が主流。
膀胱を取ると膀胱を溜める袋を新たに作る。それには腸を袋状にして代用膀胱とする方法とストーマを着ける回腸導管。

腸管を切ることによる合併症としては、ビタミンB12の吸収が悪くなったり腸閉塞のリスクが上がるなどは避けられない。

 

 

膀胱がんの手術の後に気をつけること 治療中にお勧めなお食事

膀胱がんの手術や治療によってビタミンB12葉酸栄養素が減少してしまいます。
膀胱全摘した後は代用膀胱なり回腸導管を作ります。そうすると腸管を代用膀胱の場合大体50~60cm、回腸導管では30cmくらい切るため特定の栄養素が欠乏することになります。

基本は調理して食事から摂ることがいい。例えばブロッコリーそのものは腸管の免疫力を上げて働くが慢性の炎症を抑えるにはその成分だけ摂って効かない可能性がある。
どうしても食事だけでは摂れない成分に関してはサプリメントで補うのは非常に理にかなっている。特に、膀胱がんでは小腸をある程度切るためビタミン、鉄が不足しないようにするなど少し特別な注意を払う必要がある。

 

 

 

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