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仔羊に含まれるアミノ酸の特徴と東洋医学的な効能について

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日本の食文化を変えた? 仔羊

日本のフレンチを代表するシェイノと言えば、今や古典と言われるまでの数々のスペシャリテを産み出してきたことで知られるレストラン。
その中でも20世紀最高のソプラノ歌手の名前がつけられた仔羊の’マリアカラス風‘は、パイ包みの仔羊肉トリュフフォアグラの濃厚なソースでいただく歴史に残る逸品です。

40年前にこのお料理が誕生した時は、仔羊を食べる習慣が日本には全くなかったそうですが、このお料理が登場したことにより仔羊料理が浸透するきっかけに。
まさに日本の食文化を変えたとも言える一品。

仔羊のお肉には体内で合成することのできない必須アミノ酸がバランス良く含まれていて、免疫力をアップさせるリシン、アレルギーを和らげるメチオニン、食欲を抑えてくれるフェニルアラニンなどが有名です。

 

 

羊肉にはL-カルニチンが豊富

羊肉は、タンパク質はもちろんのこと、牛肉豚肉に比べると、カリウムの含有量が多い肉です。むくみ防止に効果があると言えるでしょう。
また、鉄分も豊富に含まれているため、貧血予防にも効果的。ビタミンB6も豊富に含まれているのでタンパク質の代謝をサポートしてくれます。

ラム肉の大きな特徴として、脂肪燃焼を促進するL-カルニチンが豊富なことが挙げられます。
 L-カルニチンは加齢とともに減少する傾向にあるので、年をとって痩せにくくなったという人には効果的かもしれません。 また、羊の脂肪には体内のコレステロールを減らす「飽和脂肪酸」が非常に多く含まれているのも特徴です。

さらに東洋医学的には
・ 寒熱:熱(体を温める)
・ 昇降・収散・潤燥:昇(気や熱を上昇させる)
・ 臓腑:脾、腎
・ 五味:苦(気を降ろす、固める作用)、甘(補い滋養する作用)
・ 毒性:なし 

陽気を温め、下腹部を温める。気を補益し、虚弱を補う

仔羊の’マリアカラス風‘はしっかりとバターが使われていることもあって、乳糖不耐症がある人には心より楽しむことができません。
そこで古賀料理長が特別に用意してくれたのが、ラクトースフリーの仔羊料理
美しいロゼ色の断面はみるからに素晴らしい火入れを予感させますが、実際に口にしてみるとネットリとした舌触りと言い、鼻から抜ける香りと言いそれはそれは美しい食体験。

歴史あるグランメゾンでの古典的なフレンチと聞くとこってりしたお料理をイメージしがちですが、シェイノではいつもゲストの体質やアレルギーなどにきめ細やかな対応をしてくださいます。
現代的な食の多様性にもしっかりと対応するというのも一つのクリエイション。
長く一流として愛され君臨し続けてきたる理由の一つなのだなと実感した次第。


Chez Inno
東京都中央区京橋2-4-16 明治京橋ビル1F

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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