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赤身の肉も身体に悪い?L-カルニチンのサプリにも要注意

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赤身のお肉は霜降りのお肉よりも健康に良いと思いがち。

クリニックで外来をしていても動物性の脂肪が悪さをする可能性が高いことを知っている方は多いのですが、赤身のお肉なら大丈夫と安易に考えている人も多いように思えます。実は赤身のお肉も絶対に安全というわけではないというのをご存知でしたか??

赤身のお肉が健康を害する成分として腸内細菌関連代謝物質であるトリメチルアミンN-オキシド(TMAO)の関与が問題視されています。

赤身のお肉などに含まれるL-カルニチンやフォスファジルコリンは腸内細菌の酵素によってトリメチルアミン(TMA)となります。
TMAは腸管から吸収され,ヒトの肝臓の酵素によって代謝されてTMAOになります。

※1 L-カルニチン:ダイエットやスポーツ選手のパフォーマンス向上を目的にサプリメントで見かける物質 

※2 フォスファジルコリン:ダイエット、記憶力の回復、抑うつの改善などを目的にサプリメントで見かける物質 

L-カルニチンが毒なのかといえばそうではなく、血中のL-カルニチン濃度とTMAO濃度が高いと脳梗塞や心筋梗塞になる可能性が高くなるとされています。
実際に赤身のお肉を良く食べている人では、そうではない人に比べて血液や尿の中に2倍以上のTMAO濃度が認められるという研究もあります。


こういう論文を見ると誰しもが赤身のお肉を食べない方が良いように結論付けられそうですが、DR大友はそうは思っていません。
若い時はいざ知らず、年を取るにつれて窒素バランスが悪くなってくることから、健康長寿のためにある程度の良質なタンパク質を摂ることの重要性が増してくるからです。

(ちなみに肉、卵、魚の摂取量とTMAOの血中濃度との間に関係は関係なく、乳製品の摂取量が多い場合にTMAOの血中濃度が高いという報告もあります)

そこでご提案なのが腸内細菌叢によって赤身のお肉を食べてもいいのか、控えるべきかを考えるということ。

腸内細菌叢の検査をしてRuminocouccus属が優位な腸内細菌叢の人、LactobacillalesもしくはStreptococcus属の多い人、Bacteroidetes属の少ない人は血管の病気になりやすいことが知られておりますので、赤身のお肉を食べるのは注意した方が良いかもしれません。

こうした事実を踏まえて、DR大友は腸内細菌叢を保つためにいくつかの工夫をしています。
それは古典的な糖尿病薬として知られているメトホルミンを内服すること。

病気の発生において腸内細菌は非常に重要です。
メトホルミンは 腸管上皮を覆うムチンの産生や分解に関連するAkkermansia muciniphilaを増やすことによって慢性炎症を減らすことが期待されることから糖尿病だけではなくがん予防や認知症予防としても注目されています。

(ちなみになぜメトホルミンを飲んでいるかというと、許容範囲よりもワインを飲む量が多いことが気にかかっているから)

お薬を飲むのは大げさだと思う方は肉断食もお勧めです。
TMAOは赤身のお肉を食べないと数週間で血液中から消えることが知られていますので、たまにお肉を減らすことは腸内環境にとっては優しくなることが請け合いです。

 

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ     

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