疲労回復に古くから重宝されている「馬肉」 ばにく
馬肉は脂質やコレステロールが低い上に、貧血を予防する鉄分が豊富にふくまれています。
馬肉は、通年の食材ですが、馬が冬に向けて脂肪を蓄える季節に脂が乗ってきます。
栄養素
馬肉は脂質が低く、高タンパクで鉄分が豊富です。栄養価から見ると鶏ムネ肉に近く、筋トレ中やダイエット中の方におすすめです。馬の年齢に関係なく肉は柔らかいのですが、消化しにくい食材です。
馬肉で特に注目したいのはグリコーゲンです。グリコーゲンは多糖類で、非常時のエネルギーとして体内に貯蔵されているものです。このグリコーゲンが、馬肉には牛肉の3倍、豚肉の5倍も含まれており、疲労回復、集中力の向上、血糖値の調整などに効果があります。
また、馬肉にはアミノ酸が結合してできた成分であるペプチドが含まれています。ペプチドには血圧を下げる効果があります。その他、精力増強の効果がある亜鉛も豊富に含まれています。
馬肉の主な栄養成分(可食部100gあたり 一人前目安50g)
・ タンパク質・・・20.1g
・ 鉄分・・・4.3mg
・ カルシウム・・・11mg
・ ビタミンB1・・・0.10mg
・ ビタミンB2・・・0.24mg
・ ビタミンB12・・・7.1μg
効能・効果
高血圧予防:不飽和脂肪酸やペプチドが悪玉コレステロールを抑え血管を拡張させる
疲労回復:豊富に含まれるグリコーゲンは即効性のエネルギー源で疲労回復に効果がある
貧血予防:鉄分やビタミンB12が豊富に含まれ貧血予防と改善に効果がある
美容効果:ミネラルが豊富で体の機能の調節や維持、活性化に効果があり美容につながる
東洋医学的側面
・ 寒熱:微寒(やや身体の熱を冷ます)
・ 昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)、降(気を降ろす)
・ 臓腑:肝、腎、肝
・ 五味:辛(発散、気を巡らせる作用)、苦(気を降ろす、固める作用)
・ 毒性:なし(生:小毒)
骨や筋肉を強化します
貧弱体質、貧血、体力回復に効果があります
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
馬肉は冷凍することで寄生虫を防ぐことができます。厚生労働省によると、マイナス20度で48時間以上冷凍すると寄生虫が死滅し生食可能となります。解凍方法は氷水解凍が一番よい解凍方法です。
新鮮なものは刺身で食べるのが定番です。薬味としてニンニクや生姜を添えると臭みを消してくれるだけでなく、血行促進効果があります。また、馬肉に含まれるビタミンB群は水溶性ですので、野菜と組み合わせて蒸し料理にするのもおすすめです。