

トリプトファンと鉄がないと幸せになれない
幸せホルモン・セロトニンの鍵は「トリプトファン」
新潟のワイナリー「フェルミエ」に併設されたレストラン。地の野菜を活かしたお食事はいつも素晴らしいのですが、今回ピエール的に注目したのは鹿肉。
人は幸せを感じるためには(エンドルフィン)という脳内物質が必要です、
ウツっぽい人はもちろんのこと、満腹感を与えて食欲を抑えてくれる働きもあるのでダイエット中の人にも注目してほしい大事なホルモンです。
では何を食べればセロトニンが増えるのか。
鍵になるのは、セロトニンを生み出す原材料である「トリプトファン」。人間の体内では作れないので食事から摂る必要があります。
鹿肉は“食べるセロトニンブースター”
人が幸せを感じるために必要なホルモン「セロトニン」は、脳内で作られる神経伝達物質で、満腹感を与えて食欲を抑える効果もあります。
ピエール的におすすめなのが牛肉や牛乳そして今回のテーマである鹿肉。
脂質が低くて高タンパク。カロリーは鶏のささみと同程度とヘルシーなうえに、貴重なトリプトファンは100gあたり290mgもあります。
トリプトファンは気持ちをリラックスさせ、うつっぽさを改善してくれるセロトニンに体内で変化するからとても大事。牛乳にも多く含まれてます。
またセロトニンはビタミン、ミネラルと反応することで睡眠のサイクルを作るメラトニンに変化するため、睡眠の質の向上にも有効です。
リプトファンがセロトニンに変化する際に必要な鉄分やビタミンBも豊富に含まれており、まさに「幸せホルモン」を分泌させるために理想的な食材と言えます。
コロナで幸せ感が減っている今日この頃。たまには鹿肉とワインで、セロトニンを増やしてみましょうか。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ