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卵の「カラザ」を食べればウィルスにかからない!?

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三島由紀夫が自決前日の最後の晩餐に選んだ老舗鶏料理店

Dr.ピエールの過ごした慈恵医大はおじさんの聖地⁈として名高い新橋にある。

20年以上前、同級生とたまに出かける高級ランチの定番は、創業明治42年の老舗鶏料理店の末げん。
三島由紀夫が自決前日の最後の晩餐に選んだ店としても有名。

お目当ては「かま定食」という名前の親子丼。
これが名物である理由は、普通の親子丼と違って鶏肉がぶつ切りでなく挽肉であること。

挽肉と絡みあった滑らかな食感は一般的な親子丼とはまるで別物。

学生時代は”飲める”親子丼でしたが、消化機能の衰えを自覚する年齢になったDr.ピエールは、最近はしっかりと噛み締めながら頂くことにしています。
千葉の地養鳥、茨城の軍鶏、埼玉の合鴨と3種類を丁寧に合わせたひき肉が織りなすハーモニーは非常に奥行きあって美味しい。

アミノ酸スコアはなんと100点満点

ところで親子丼といえば卵が欠かせません。

卵は季節を問わず、体に大事なタンパク質手軽に補給できる食材です。

タンパク質は20種類のアミノ酸という成分で構成されていますが、体内で合成出来ないアミノ酸が8種類あります。
こうしたアミノ酸は食べ物から摂取する必要があるので必須アミノ酸と呼ばれています。
食品中に含まれる必須アミノ酸のバランスを評価したものをアミノ酸スコアといって、卵のアミノ酸スコアはなんと100点満点です。

卵の効能・効果には

  • 免疫の維持:タンパク質の働きによって、免疫力の低下を防ぎます。
  • 骨格の強化:カルシウムの働きによって、骨を強くし、骨粗鬆症を予防します。
  • 脱水の予防:ナトリウムの働きによって、体の水分量を調節し、脱水を防ぎます。

東洋医学的には
・ 寒熱:平(体を温めも冷やしもしない)・黄身:温(穏やかに体を温める)・白身:微寒(やや体の熱を冷ます)
・ 昇降・収散・潤燥:潤(体を潤す性質)
・ 臓腑:肺、脾、胃、大腸
・ 五味:甘(補い滋養する作用)
・ 毒性:なし

陰液を養い、体を慈潤する
喉の熱を取り除き、声が出るようにする

 

そして卵を割ったときに現れる白いひも状のもの。
「カラザ」と言って卵黄を真ん中に繋ぎ止めているのですが、見た目がよくないとか、体に良くなさそうという理由で捨てていませんか?

実はカラザには「シアル酸」が含まれていてウイルスの増殖を抑える効果があり、インフルエンザや風邪予防に効果的。
それだけでなく、酸化ストレスを減らして血管が硬化するのを防ぐとも言われているので、見た目を気にするお料理でなければ是非取らずにそのまま使ってみてくださいね。

末げん
東京都港区新橋2丁目15-7

〔大友“ピエール” 博之〕

日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。

・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
 渋谷セントラルクリニック代表
 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員

・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
 シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ 

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