アメリカへの夢をTボーンステーキで見る
Tボーンステーキでフィレとサーロインを楽しむ
Dr.ピエールにとってのアメリカに行く楽しみの一つはステーキにあると言っても過言ではない。
年に何回もニューヨークに行く機会はないが、ピータールーガを常連と訪れた時の感動と言ったらオリンピックの開会式のチケットが当たるくらいのもの!
そこでTボーンの話。
Tボーンステーキの骨は脊髄のもので、T字の片側がフィレ肉,もう片方側がサーロインになっている。
つまり脂身の多いサーロインと柔らかなヒレのふたつの味を一度に楽しめる部位なのだけど、肉質の違う部位を一緒に焼くことは高度な技術を必要とする。
上手く焼ければサーロインの脂肪が固くなりやすいヒレの肉を柔らかに保ち、最高の相乗効果が得られる。
反面、失敗すれば両方をダメにするという緊張感のある部位なのだ。
会員制ではあるが、日本でも完璧な火入れをしてくれるレストランもあるので、各々の美味しさを堪能できるようになり至福の至り。
Tボーンステーキで幸福感を2度愉しむ
実は牛肉にはアラキドン酸と呼ばれる多価必須脂肪酸が豊富に含まれており、これが脳内で「アナンダマイド」という神経伝達物質に変わると幸福感や高揚感をもたらしたり、不安や怖れ、痛みを和らる効果があるのです。
お肉の美味しさだけでなく、またの名を「至福物質」ともいうアナンダマイト効果もあっての幸福感だったのかも。
幸福感もさることながら、牛肉と言えばやはりパワーアップ。
昔から牛肉はスタミナの源とはよく言ったものだけど、その一方で近年では若い人のタンパク質の食べ過ぎが警鐘が鳴らされている。
とはいえ、50歳を超えたら良質なタンパク質を積極的に摂らなくては免疫力や筋量の低下も招きかねません。最近ではサルコペニアという言葉も知られてますよね?
牛肉を食べてお腹がもたれる人以外はたまにはがっつり食べてエネルギーチャージするのもありなのでは⁉️
何はともあれ牛肉のうまさはその食感と余韻にあるとDr.ピエールは思います。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ