

メバルを泳がす薬膳スープのかたち
アートから生まれたレシピのひらめき
コレクトした瞬間からどう使うべきなのか悩んでいた、麹谷宏作の素敵なガラス皿。
新しい薬膳スープを作ろうと話してた時に突然アイディアが降りてきました。それはブイヤベースのように具材とスープを別にして、お魚を泳がすように見立てようという試み。
スープを注ぐのには同じく麹谷先生のワイン用デキャンタを使用し、見た目にも楽しめる一品に仕上げました。
コールラビとメバル、栄養と薬効の絶妙バランス
今回の薬膳スープの主人公はコールラビ。
ドイツ語で「キャベツ」と「カブ」という名の通り、キャベツの芯やカブに似たお野菜です。
淡色野菜類の中でビタミンCの含有量がトップクラスなだけでなく、煮ても栄養成分が外に流出しにくい構造になっているので、スープにしても加熱に弱いとされるビタミンCをしっかり摂取できます。
また、薬用効果の高い「ケール」を祖先に持つ「キャベツ」と「カブ」は、アブラナ科のお野菜なので、腸内の免疫力アップにも最適です。
シンプルに蒸し、美容と健康を引き出す
薬膳スープなので、“自然栽培の仲間たち“から届いた完全無農薬である自然栽培のコールラビとメバルにお茶の葉を使いました。
調理法は「蒸してスープを後注ぎ」方式。煮崩れせず簡単ですし、スープにはお魚の旨味が抽出された蒸し汁を使うので味付けは美味しいお塩だけで十分なのです。
メバルは、コラーゲンをとっても多く含むお魚なので、ビタミンCと組み合わせると「美肌」や動脈硬化の予防にも効果的。
シンプルながらも栄養満点で見た目にも楽しいこの薬膳スープは、美容と健康を意識した一品としておすすめです。
〔大友“ピエール” 博之〕
日本のみならずロサンゼルス、フランクフルト、香港、バンコクに拠点を持ち、個別化医療(precision medicine)を実践している。免疫栄養学に基づいた食事指導、ホルモン補充療法、運動療法を取り入れた治療で定評がある。
・ 医師 日本抗加齢医学会専門医 / 欧州抗加齢医学会専門医 / 日本麻酔科学会専門医
・ 西洋薬膳研究家、シェフドクターピエールとしても活躍中
・ 渋谷セントラルクリニック代表
・ 一般財団法人 日本いたみ財団 教育委員
・ 一般社団法人食の拠点推進機構 評価認証委員/食のプロフェッショナル委員
・ 料理芸術や食の楽しみといった価値感を共有するシェフなどが集う日本ラ・シェーヌ・デ・ロティスール協会のオフィシエ
・ ワインにも造詣が深く、フランスの主要産地から名誉ある騎士号を叙任している。
シャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ / ボルドーワイン騎士団 コマンドリー /ブルゴーニュワイン騎士団 シュヴァリエ