メタボ予防のダイエット茶「杜仲茶」 とちゅうちゃ
杜仲は、中国西南部原産の高さが15~20mになる落葉高木です。漢方では杜仲の木の乾燥させた樹皮を生薬として用いるほか、葉を乾燥させたものを煎じてお茶としても飲まれていることでなじみが深いかと思います。生薬として用いられている杜仲は、15年以上成長させた木から、春先に皮をはぎ取って天日で乾燥させたものです。杜仲は主に中国に生育していますが、日本では長野県などでも栽培されています。
栄養素
杜仲は栄養豊富です。カリウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいるほか、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などのビタミンも多く含まれています。
また、杜仲には、リグナン類のピノレジノール・ダイグルコサイド、イリドイド化合物のゲニポサイド酸、リグナン類のシリンガレジノールなど、さまざまな有効成分が含まれています。
杜仲の葉や幹にはグッタペルカという、ゴム状の粘り気を持つ白い成分が含まれています。グッタペルカには血圧を下げる効果があるだけでなく、酸やアルカリなどにも強いため、医療機器、水中機器、宇宙機器などの部品の材料としても広く利用されています。
杜仲の主な栄養成分(杜仲葉100gあたり)
・たんぱく質・・・15.4g
・カルシウム・・・1100mg
・リン・・・308mg
・鉄・・・29.9mg
・カリウム・・・1900mg
・マグネシウム・・・228mg
・ビタミンB1・・・0.3mg
・ビタミンB2・・・0.83mg
・食物繊維・・・33.7g
・タンニン・・・6.53g
効能・効果
血圧を下げる:杜仲に含まれるゲニポシド酸が、副交感神経に作用して筋を弛緩させ、血液の流れをスムーズにすることで血圧を下げる効果があり、特定保健用食品(トクホ)にも指定されています。
メタボリックシンドローム予防:杜仲茶に含まれるゲニポシド酸は内臓脂肪の蓄積を抑えたり、インスリン抵抗性を改善したりすることで、メタボリックシンドローム予防に効果があると考えられています。
むくみの解消:杜仲茶に含まれるピロレジノール・ジグルコサイドは、体内の余分な水分や塩分を排出させ、むくみを解消してくれます。また、血行を促進することで、心臓や肝臓の負担を減らしてくれます。
認知症予防:杜仲茶に含まれるイリドイド化合物には、記憶力の低下を防ぎ認知症を予防する効果があります。
更年期障害の改善:杜仲の樹皮に含まれるリグナン成分は、体内で女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをする物質に変換されるため、更年期障害の改善や乳がんの抑制作用などの効果が期待されています。
強壮作用:杜仲には強壮作用があり、分泌系や免疫機能などの機能低下の回復や虚弱体質の改善に効果があります。
東洋医学的側面
・寒熱:温(穏やかに体を温める)
・昇降・収散・潤燥: 降(気を降ろす)
・臓腑: 肝・腎
・五味:甘(補い滋養する作用)、微辛
・毒性:無毒
強壮作用があり、虚弱体質の改善に効果があります
滋養作用があります
鎮痛作用があります
栄養素を上手に摂るための保存方法と調理方法
杜仲の健康成分を摂取できる杜仲茶は健康茶と言われます。杜仲茶はカフェインレスで、特別な副作用もないため、安心して飲むことができます。まれにたくさん飲むとおなかが緩くなる場合がありますので、初めて飲む場合は飲みすぎないように様子を見ながら飲むようにしましょう。